吉永小百合、過酷な撮影で意外な弱音「私はシーラカンス。そろそろ幕を」
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天海祐希とのダブル主演映画『最高の人生の見つけ方』。吉永は、その衣装合わせからクランクアップまで10か月という長期密着を受け入れた。今回、オファーに応じた理由について、「(この番組は)私みたいなアマチュアが出てはいけないと思っていた」としながら、「逆に出演することで本当にプロになるにはどうしたらいいか見つめたい」と述べた。
撮影初日。取材カメラも気にせず発声練習をしたり、本番でカットの声がかかってもなお、役のまま涙を流し続けるほど入れ込む場面も。また、待ち時間も決して座らないという吉永は、「(座ると)出演者じゃなくて観客になっちゃう」と自らを戒めた。
休みのない、厳しいスケジュールの撮影。それでも「疲れたって言うと疲れちゃう」と述べ、「スタッフはもっと疲れてる」と気遣う優しさも。だが撮影もクライマックスが近づいてくると、人を遠ざけるように。またワンカットで撮る時代から一変、カメラの位置や角度を変え同じ芝居を何度も撮り重ねる手法は、集中力の持続を必要とした。
そんな吉永を励まそうと、黒澤明監督の右腕として記録係を務めた野上照代さんが駆け付け、「頑張ってますよね」とねぎらった。だが吉永は「(私は)シーランス」「そろそろ幕を……」と思わぬ弱音。野上さんは「そんなこと言っちゃダメですよ。あなたは長生きしていつまでも……」と檄を飛ばした。
そしてクランクアップを迎えた彼女は「スタッフの皆さんが厳しいスケジュールの中で一生懸命やってらっしゃいるお姿に、私も頑張らなきゃと思って今日までやってきました」と、声をうわずらせた。
最後に改めて「プロフェッショナルとは?」と取材ディレクターが問うと、「残した作品と、(観た)あとの人が決めて下さる」と謙虚に答えていた。
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