2007年放送の戦争ドラマ『はだしのゲン』(フジテレビ系)。中尾は出征するため蒸気機関車に乗り、戦地へ。するとトンネルを抜けたところで父親役の中井が万歳して見送るというシーンがあった。
本来、中尾はその姿を見て泣かなければいけなかったのだが、「全く泣けなかった」と回想。朝から夜までそのシーンをリテイクしたが泣けず、翌日に持ち越し。だが中井は次の日も一緒に付き合ってくれたという。
これに対し中尾は「2日間ですよ、ただの1シーンのために」と、中井の度量の大きさに感慨深げ。すると約1年後、何と中井の指名で舞台のオファーがあったという。中尾は「あんなに迷惑かけたのに、舞台に呼んでくれるって……」と驚きながらも起用理由を聞いたところ、中井から「あの泣いたシーンが素晴らしかった」という答えが返ってきたという。
1シーンのために中尾と2日間付き合ったことはとがめず、舞台に呼んでくれた中井に久本雅美ら共演者も「鳥肌!」と感動していた。