【テレワークツール活用術 第17回】「リモートだから仕方ない」を脱却!音質に特化した会議用スピーカー | RBB TODAY

【テレワークツール活用術 第17回】「リモートだから仕方ない」を脱却!音質に特化した会議用スピーカー

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3モデルとも形状や使い方は統一されている
3モデルとも形状や使い方は統一されている 全 3 枚
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 今、リモート会議に求められる品質も変化している。一時的な対応策としてのテレワークであれば多少の機材トラブルも目をつぶることができたが、それを恒久的なものにしていくには、音質をはじめとした会議品質の向上が重要になるだろう。そんな新たなニーズに対応する商品も登場した。

 Polyが10月に発表した「Poly Sync」は、BluetoothやUSBでPCに接続して使用するスピーカーフォンのシリーズ。ZoomやSkype、Microsoft Teams、Google Cloudをはじめとした主要な音声プラットフォームと互換性をもち、サイズの異なる3モデルが展開されている。このうち「Poly Sync 20」はテレワークなどの個人利用を想定したもの、「Poly Sync 40」は小規模会議室、「Poly Sync 60」は中規模会議室に対応したものとなっている。

3モデルとも形状や使い方は統一されている


 いずれのモデルも高性能なマイクを備えており、周囲の雑音をカットして話し声だけを正確に拾うことが可能。本製品の発表会では、ヘアドライヤーを回しながら話すデモが行われたが、ドライヤーの音はまったく聞こえず、言われなければドライヤーが動いていることがわからないくらいだった。一方で、話し声はしっかりと聞こえていた。

 本体には通話の応答やミュート、音量調整などのボタンを備え、いくつか用意された機能から任意のものを割り当てられるプログラマブルボタンも搭載。また、本体手前部分には、通話やミュートなどの状態を示すライトバーがあり、現在どの状態にあるのかを、離れた場所からでもライトの色ですぐに確認できる。これにより、「ミュートしたつもりがミュートになっていなかった」といったハプニングを防ぐことが可能だ。また、本体バッテリーを使ってスマホを充電できるユニークな機能も備えている。

 個人向けモデルのPoly Sync 20の場合、マイク集音範囲は2m、4mx4mまでの部屋に適しているという。IP64 防塵・防水性能を備え、本体は幅182mm、重量約350gと持ち運びやすいサイズ。携帯用のケースとストラップも付属している。Polyは、Plantronicsとポリコムの統合によって生まれたブランドだが、両社とも長年にわたってオフィス向けのヘッドセットやビデオ会議システムなどを販売してきた企業だ。そのような企業がテレワークニーズに向けた個人向け製品を手がけたたことは注目すべき点だろう。

Poly Sync 20は持ち歩くこと想定し、ストラップやケースも付属


 会議室向けの2モデルのうち、Poly Sync40は集音範囲2.5mで、部屋サイズ5mx5m程度まで、Poly Sync 60は集音範囲3mで、部屋サイズ6mx6mまでの場所での利用に適しているとのこと。これらのモデルの場合、単体での利用に加えて2台の端末をペアリングして1つのスピーカーとしてPCに接続できる機能も備えている。つまり、中規模会議室向けのPoly Sync 60を2台ペアリングすれば、大きな会議室での使用にも対応できるということだ。こちらも、使う部屋の広さに合わせて構成を変えられるという点で多様化する会議のスタイルに対応しやすくなっている。

2台をペアリングすれば、大きな会議室にも対応


 有名企業のテレワークに関する動向を振り返ると、5月に日立製作所が「在宅勤務活用を標準とした働き方」への移行を表明し、米Twitterは従業員が希望すれば永続的に在宅勤務を継続できる方針を発表している。また、10月にはDropboxが、全従業員がテレワークを基本とする「バーチャル ファースト」企業への転換を発表。日本法人もこれにならい準備を進めるという。

 小規模な組織も含め、コロナ禍のテレワーク運用である程度の手応えを感じた企業が、コロナ後もテレワークを取り入れた勤務スタイルを導入する動きは今後も進むだろう。

 テレワークが常態化した場合、リモート会議のクオリティ向上はより重要な課題となる。そして、リモート会議における音声の品質は、スムーズな会議進行のためには欠かせない要素だ。機能をあえてスピーカーに絞ることで高音質とコンパクトさを両立させた本製品は、そんなテレワークの新たなフェーズにマッチするアイテムといえそうだ。

《酒井麻里子》

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