26日21時からは、十三代目市川團十郎白猿襲名披露特別企画『桶狭間~織田信長 覇王の誕生~』(フジテレビ系)が放送される。このほど、同ドラマに出演する松田龍平・黒木瞳・佐藤浩市のコメントが発表された。
同ドラマは、今川義元の大軍を数的に遥かに劣る織田軍が打ち破り、日本史上最大の逆転劇と謳われ、織田信長を一躍戦国時代の主役に押し上げた伝説の一戦、“桶狭間の戦い”を題材とした本格歴史エンターテインメント。市川海老蔵が織田信長を演じる他、三上博史、広瀬すず、中尾明慶、竹中直人、北村一輝、味方良介、鈴鹿央士、堀井新太、堀越勸玄、市川ぼたん、松田龍平、黒木瞳、佐藤浩市らの出演が発表されている。
このほど、コメントが発表された3人だが、信長の弟・信勝(馬場徹)に仕え信長に謀反を企てるも、その後、信長の革新的な人生哲学に心を打たれ忠誠を誓うようになる柴田勝家役を松田龍平、信長の弟・信勝に手放しで愛情を注ぐ一方、嫡男の信長には愛憎相半ばする感情を抱く信長の生母・土田御前役を黒木瞳、周囲には“マムシ”と呼ばれ恐れられるが、娘婿である信長を認め、強固な信頼関係を築く、斎藤道三役を佐藤浩市が演じている。
松田は歴史上の人物を演じることについて「動き一つでも現代劇とは違うので、時代劇をやる上ではいろいろ気をつけなくてはいけないところがありますね。立ったり座ったりする動きひとつにしてもかなり違うと思いますから。そういう意味では、海老蔵さんの動きは見ていてほれぼれしましたね。撮影で切腹のシーンや介錯の所作を海老蔵さんに教えて頂きました。やって見せてくださったのですが、なかなか同じようにはいかなくて悔しかったです。その時代の所作、動作を自然にみせるのは難しいなと実感しました」とコメント。
今回、乗馬シーンが初となるが「そうなんです。時代劇もそんなに数多くやっているわけではないですが、馬に乗る役が今までなくて。ようやく夢がかないました。今回の楽しみのひとつでしたね」と語っているほか、視聴者に向けては「魅力的なキャストの皆さんで送る『桶狭間』。戦国時代を生きた武士たちの命をかけた戦いを是非ご覧ください。お楽しみに」と呼びかけている。
また、黒木は自身の役柄について「土田御前は、鬼才な信長をどう扱っていいのかわからない、そしてどうしても弟・信勝の方に愛情が偏ってしまう。その血のつながりがすごくやるせなかったんだろうなと思います。でも結局は息子ですから、憎しみながらもやっぱり愛していたんでしょうね。現場でも、信長からはなるべく離れて距離をおいて、逆に信勝とは笑顔でいようと。演じるときもそんな2人の息子との距離感を大切にしました」とコメント。
海老蔵演じる信長については、 「海老蔵さんが信長と伺った時に、“視聴者の方はこれを待っていたのでは?”と思いました。能の“敦盛”のシーンも、華麗に舞うところに海老蔵さんならではの人間の業のようなものが入っていくのでは、と思いますので放送が楽しみです」と感想を述べた。視聴者に向けては、「今まで数々映像化されている“織田信長”の中でも、今回は“桶狭間”に集約されているところが、最大の見どころだと思います。“うつけ”と言われた信長が、家臣をまとめて今川義元にたち向かっていく。そこまでの過程がとてもわかりやすく描かれていると思います。今川を破ってからの転換もおもしろいのですが、そこまでの礎みたいなものが描かれているというのがこの作品ならではの見どころだと思います」と見どころを語った。
さらに、佐藤は自身演じる道三が初めて信長と対面するシーンについて、「初対面の相手に“何か”を感じたわけです。決して長い時間ではなかったけれど、その時間で相手の器であり、本当にうつけ者なのかを図ったんだと思います。後に国を託そうとまで思った相手であり、信長もまた道三の戦の際に助けようと馬を走らせるまでの関係になった出会いなので、気合いを入れて挑みました。どんなに崩して演じても、時代劇にはビシッと決めるべきところがありますから。信長と道三がお互いに何かを感じて、その後の関係性につながるいい出会いを上手くできたのではないかと思います」と感想をコメント。
同作の見どころについては、「なんといっても市川海老蔵が織田信長を演じていることが一番の魅力です。そこに魅力がなければ作品が成立しませんから。海老蔵さんらしい信長であり、海老蔵さんらしからぬ信長が出ていると思います。信長をはじめ歴史上の人物というのは、みんなが知っているけど実際に見たり話したりした人はいないわけで。どんなに資料で残っていても、それだけではない。どういう解釈でどう演じるかは人それぞれなのが歴史上の人物だと僕は思っているんです。そういう意味で、これまであった作品とはまた違った形の“桶狭間の戦い”であり、信長や道三などを楽しんでもらえればと思います」と伝えた。