K-POP界に“Red Velvet”というジャンルを確立!結成9周年「Red Velvet」が愛され続ける理由とは? | RBB TODAY

K-POP界に“Red Velvet”というジャンルを確立!結成9周年「Red Velvet」が愛され続ける理由とは?

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Red Velvet(Photo by The Chosunilbo JNS/Imazins via Getty Images)
Red Velvet(Photo by The Chosunilbo JNS/Imazins via Getty Images) 全 1 枚
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 今年8月にグループ結成9周年を迎えた、韓国の5人組ガールズグループ「Red Velvet」。第3世代のTWICEやBLACKPINKと並ぶ人気を誇り、ラップからポップスまで幅広い音楽性でヒット曲を連発してきた、K-POP界屈指の万能ガールズグループだ。

 最近ではユニットやソロでの活動が目立つ彼女たちだが、韓国の音楽番組ではRed Velvetの楽曲を多くのアーティストがカバーしたり、第4世代の筆頭「LE SSERAFIM」のサクラがファンを公言するなど、グループとしての人気も根強い。なぜ、「Red Velvet」はこれほど幅広い人々に支持され続けるのか?人気の理由を紐解いていくと、彼女たちならではの“唯一無二”の魅力がみえてくる。

楽曲ジャンル「Red Velvet」、2つの面をもつ多彩な音楽


 「Red」のように強烈で明るく親しみやすい魅力と、「Velvet」のようにクラシカルで柔らかな魅力の両面を併せ持つというコンセプトで結成された「Red Velvet」。このコンセプトは、グループの楽曲にも存分に発揮され、“Red”をテーマとする強烈なダンス&ラップを軸とした曲、“Velvet”をテーマとした優雅でクラシカルな曲など、彼女たちが発信する楽曲の数々は常に2つの面を併せ持ち、音楽のジャンルがとにかく幅広い。コンセプトを忠実に表現するために生まれてきた多様な楽曲は、K-POP界に“Red Velvet”という音楽ジャンルを確立したといっても過言ではないだろう。

 大ヒットを記録した「Red Flavor」で爽やかなポップスを発信したと思えば、翌年に発売した「Peek-A-Boo」でミステリアスな大人の魅力を体現、日本デビューを果たした「#Cookie Jar」ではレトロ&カラフルな世界観でキュートな乙女心を歌い上げた。さらに、「Feel My Rhythm」ではバッハの「G線上のアリア」を大胆にサンプリング。優雅なストリングスの旋律と強烈なトラップビートが調和したダンスナンバーを披露した。

 幅広い世代に馴染むキャッチーなメロディーから、コアな音楽ファンに響くサウンド。1つのグループが発信しているとは思えないほどの、バラエティに富んだ楽曲ラインナップがグループの人気に繋がっているのだ。

コンサートで表現する“Red”と“Velvet”とは?


 “Red”と“Velvet”、2つの面は、コンサートのコンセプトづくりにも活かされている。グループ4度目の単独コンサート「R to V Production Diary ‘READY TO VENTURE’」では、“メビウスの帯”をモチーフに、RedとVelvetの2つのコンセプトが繋がっていることを表現。

 初日はRedからVelvetへ、2日目はVelvetからRedへと変化していくことをテーマに、タイトルは「R to V」と名付けた。コンサートのコンセプト作り等の会議には、メンバー全員や振付師など様々なスタッフが参加。その様子は、公式YouTubeチャンネルでも公開されている。

 “ファンにどうやったら喜んでもらえるか?”を念頭に、コンセプトや構成を真剣に考えるメンバーたち。リーダー・アイリーンはこれまで応援してきてくれたファンを想い、「(RedとVelvetの)境界線が曖昧になってきているので、それぞれのコンセプトで伝えたいメッセージを明確化する必要がある」とスタッフに提案。また、「スポットライトを当てたり、メンバーのキャラクターを際立たせる演出があると良いのかも」という相談に対して、振付師から「(メンバー一人一人が際立つように)曲の所々にダンスブレイクを入れていきます」と提案が入るなど、映像ではコンサートのコンセプトにも“RedVelvetらしさ”が盛り込まれていく過程をみることができる。

 ステージで圧倒的なパフォーマンスを魅せる彼女たちが、ペンを片手に会議室でスタッフ達や資料と向き合ったり、練習室で振付師と様々なフォーメーションを研究する様子も必見だ。

“韓国でなりたい顔No.1”に選出!女性が憧れる五人五色の美貌


 多彩なコンセプトに対する表現力の高さはもちろん、メンバーのビジュアルも注目を集める。可愛らしさと色っぽさを兼ね備えたビジュアルから“セクシーキューティー”と呼ばれるジョイ、切れ長の一重と抜群のスタイルでどんな衣装も自分色に染めるスルギ、はっきりとした目鼻立ちでまるで人形のようなルックスのウェンディ、天真爛漫な笑顔が愛らしいイェリなど個性豊かなルックスも人気だ。なかでも、リーダー・アイリーンは“K-POPアイドルの黄金顔面比率”と評され、“韓国でなりたい顔No.1”にも選出。韓国のビューティーブランド「2ªN」のブランドミューズに就任するなど、グローバルなモデル活動も話題を集めている。

 そのルックスの良さは楽曲のビジュアルにも活かされ、「Ice Cream Cake」ではロングのブロンドヘアー、「Rookie」では独創的な洋服を着こなす5つ子など多彩なビジュアルコンセプトを実現させてきた。実はそのアートディレクションを手掛けてきた人物は、NewJeansのプロデューサーとして活躍中のミン・ヒジン氏。彼女の活躍により、Red Velvetの過去の楽曲も再び注目を集めている。


ユニット・ソロで“グループ”を超えた個性を発揮


 ガールズグループには珍しく、メンバー同士によるユニット曲のシングルリリースも積極的に行っている。アイリーン・スルギのユニットは、ミニアルバム「Monster」を発売。タイトル曲「Monster」では、ボーイズグループさながらのハードなダンスを披露。中毒性のある曲調が人気を集め、iTunesのアルバムチャートでは世界51の地域で1位を独占、ワールドワイドアルバムチャートで首位を獲得するなど、“ユニット”としても強烈なインパクトを残した。



 また、ウェンディ、ジョイ、スルギはソロとしてシングルをリリース。ウェンディはスローテンポのバラード、ジョイは韓国の名曲を軽快なサウンドでカバー、スルギは壮大なベースを軸としたR&B調のポップダンスなど、グループとは異なる新しい音楽を発信している。



 グループ結成9周年を迎えた今も、多くのK-POPファンから人気を集める「Red Velvet」。その理由は個性豊かなメンバーのビジュアルはもちろん、グループ・ユニット・ソロなど様々なスタイルで多彩な音楽を発信し続ける、「Red Velvet」だからこそ成せる表現力にあった。

 ソロ活動を通して、モデルや女優などアーティスト以外の活動も増えている彼女たち。それぞれのフィールドで培った経験は、グループの表現力と楽曲にさらに進化をもたらしていくことだろう。

■筆者プロフィール山田有真
名古屋を拠点とするフリーランスの編集者・ライター。グルメ・レジャー・音楽・映画など幅広いジャンルを取材・執筆。第3世代以降のK-POPが好きで、SNSで推しケミの動画を漁るのが日課。旅とビールと猫が好き。X(Twitter):@yuma03303

《山田有真》

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