つらい症状があるのに、どこの病院でも診断がつかない。そんな患者が、最後に頼るチームが千葉大学医学部附属病院の総合診療科だ。診断に特化したセカンドピニオン外来で、総勢21人の医師がチームで診療にあたる。率いるのは生坂政臣医師。21年前、千葉大学病院に総合診療科を立ち上げ、原因不明の症状に苦しむ数多くの患者を救ってきた。
取材班は、その診療時間の長さに驚き。患者とのやりとりは2時間を超える時もあるという。その後、チームでのディスカッションを重ねて、二番目、三番目と医師が続き、同じ患者を診る。ディスカッションで推論を重ね、病気を絞り込んでいく様は、シャーロック・ホームズが真犯人を見つけ出すかのよう。
たとえば「足や体のふらつく」症状に半年ほど苦しんできたという40代の女性は、筋肉や骨、中枢神経の問題を精査したが特に問題はない。注目したのは、患者の洋服についたタバコの匂い。一体彼女の病気の正体は何なのか?チームは意外な答えを導き出す。