乳がん手術を受けた直後にまで…悪質すぎる“死亡説”に苦しめられる韓国スターたち、繰り返される理由は? | RBB TODAY

乳がん手術を受けた直後にまで…悪質すぎる“死亡説”に苦しめられる韓国スターたち、繰り返される理由は?

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乳がん手術を受けた直後にまで…悪質すぎる“死亡説”に苦しめられる韓国スターたち、繰り返される理由は?
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何の問題もなく生きているのに、死去したというデマが流される苦痛は、一般人にはなかなか想像し難い。しかし韓国では、“死亡説”に悩まされるスターが少なくない。

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がん闘病中であることを告白したお笑い芸人パク・ソングァンの妻イ・ソリは、4月14日、自身の“死亡説”がYouTube上で拡散していることについて心境を明かした。

ファンからの知らせでその事実を知った彼女は、「私もYouTubeに通報してみたのですが、これ以上どうすればいいのかわかりません…。こんなこと、一体どうやって防げばいいのでしょうか」と、涙を流す絵文字を添えて苦しい胸の内を吐露した。

さらに、「虚偽のデマ動画を削除してください」と訴え、YouTube Koreaのアカウントをタグ付けして切実な思いを伝えた。

パク・ソングァン(左)とイ・ソリ
(写真提供=OSEN)パク・ソングァン(左)とイ・ソリ

なぜ“死亡説”が流されるのか

がん闘病中のイ・ソリにとって、こうした悪質なデマは到底許されるものではないが、同様の“死亡説”は過去にも多数見られた。

韓国で“最も美しい60代”と称されるタレントのソ・ジョンヒも、思いもよらぬ“死亡説”に怒りをあらわにしたことがある。

あるYouTubeチャンネルが2022年、「ソ・ジョンヒは病院で死亡した。彼女にこのようなことが起きるとは信じられない」というタイトルの動画を公開したのだ。その動画は明らかな虚偽に基づいており、ソ・ジョンヒが出演した番組や病院、葬儀場などの映像を巧みに編集して作られていた。

ソ・ジョンヒ
(写真提供=OSEN)ソ・ジョンヒ

許しがたいのは、ソ・ジョンヒがその年の4月に乳がんの手術を終えたばかりだった点だ。

ソ・ジョンヒは「お金を稼ぐために、がんを乗り越えて一生懸命に生きる私を売っている。霊前の写真まで作った。刺激的に誘った」と伝え、「私はこのようなユーチューバーたちの被害者だ」と憤りを隠せなかった。

歌手のヨ・ユルも痩せた姿が公開されたことをきっかけに、健康不安説や死亡説が流れたが、その後、肺の移植手術を受けて回復していると報じられている。

健康状態とは無関係に、まったく根拠のない死亡説が広まることもある。

ドラマ『ホテルデルーナ』『スタートアップ:夢の扉』『夫婦の世界』などに出演し存在感を放った女優ソ・イスクは、2021年に“死亡説”を流された。それも同じ年に2度もだ。

ソ・イスク
(写真提供=OSEN)ソ・イスク

同年9月、あるオンラインコミュニティに「俳優ソ・イスクが今日、心臓発作で死去。ネット民が哀悼」というタイトルの文章が投稿された。しかし、この記事はフェイクニュースだった。投稿者は実在のメディア名と記者名まで捏造し、記事のように見せかけていた。

当時、ソ・イスクの所属事務所は「今年だけで(死亡説は)2度目だ。最初は事実ではないので流したが、今回はずっとフェイクニュースが出てくることを防ぐために祝日が終わり次第、告訴を行う予定だ」と強く抗議した。

プロポフォール服薬問題で有罪判決を受けた女優チャン・ミイネも、2020年に悪質な死亡説で激怒したことがある。

「あるサイトであなた(チャン・ミイネ)が死んだという虚意事実が流布されている」と情報提供されたチャン・ミイネは、「私に死んでほしいの?もっと豊かに生きるから。関心ありがとう。ただ、それでも耐えている理由がある」と不快感を示した。

チャン・ミイネ
(写真提供=OSEN)チャン・ミイネ

こうした“死亡説”が繰り返される背景には、結局のところ「金になる」という現実がある。YouTubeに刺激的なタイトルのフェイクニュース動画を投稿し、そこから広告収益を得ようとする行動が常態化しているのだ。

特に芸能人の死は、ファンに限らず広く一般の関心を引きやすく、再生回数を稼ぐ手段として利用されやすい。

YouTubeはメディアではなく「個人放送」として分類されているため、現行法ではフェイクニュースの制作者に対して即時かつ直接的な処罰を下すことが容易ではない側面も影響している。名誉毀損などの罪に問うことは可能だが、そのためには複雑な手続きを経る必要があり、訴訟が長期化するケースも少なくない。

最近は法的措置で強く対応する芸能人も増えているが、イ・ソリのように「虚偽の動画を削除してほしい」と呼びかけるしかないのが現状だ。

虚偽の情報がそもそも生まれない社会が理想だが、それと同時に、受け取る側にも冷静さと慎重さが求められている。

(文=スポーツソウル日本版編集部)

◇ソ・ジョンヒ プロフィール

1962年12月14日生まれ。若くしてデビューし、1980年代の“CM女王”として愛された。しかし1982年、コメディアンのソ・セウォンと結婚。おしどり夫婦と知られたが、32年が過ぎた2015年に離婚した。2人の間には1男1女がいる。MBNの『トロットファイター』(原題)、SBSプラスの『お姉さんには言ってもいい』(原題)、KBS2の『パク・ウォンスの一緒に暮らしましょう』(原題)など、様々なバラエティ番組に出演し、活発に活動。韓国では“最も美しい60代”と呼ばれることも。

◇チャン・ミイネ プロフィール

1984年5月28日生まれ。2003年のシチュエーションコメディ『ノンストップ4』で女優デビュー。以降、『ソウルメイト』『幸せな女』『会いたい』などのドラマに出演して名を広めた。しかし2013年、プロポフォール服薬問題で懲役8カ月、執行猶予2年を言い渡された。2019年にドラマ『町の弁護士 チョ・ドゥルホ-罪と罰-』に出演して芸能界に復帰するも、2020年にはSNSを通じた政府批判などで議論に。「もう韓国で女優として活動しない」と芸能界引退宣言までしたが、2022年5月に年上実業家との交際・妊娠を明かして話題になった。

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《スポーツソウル日本版》

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