韓国のラッパーSan E(サン・イー)が、住居侵入などの容疑で告訴されたことが明らかになった。
韓国メディア『エクスポーツニュース』は5月12日、San Eが設立したHIPHOPレーベル「FameUsエンターテインメント」に所属する中国人女性アーティストRETA(レタ)が、今年3月にSan Eと同事務所の関係者であるチョン氏を、共同住居侵入および共同財物隠匿などの容疑で刑事告訴したと報じた。
報道によると、RETAがビザの問題で母国・中国に一時帰国していた期間中、San Eはチョン氏らに指示し、彼女の住居に無断で出入りさせ、保管されていた家具や私物を本人の同意なく搬出・廃棄させたという。
これに対しRETA側は、「玄関の暗証番号を教えたことはなく、無断侵入および私財の処分はすべて本人の同意なしに行われた」と主張し、San Eとチョン氏に対する告訴に踏み切った。
これだけでも十分に衝撃的だが、San Eは過去にも度々トラブルを起こしてきた“お騒がせ人物”として知られている。
フェミ嫌悪発言に暴行事件

2018年には、ソウル・梨水(イス)駅で起きた暴行事件の映像をSNSに投稿し、“二次加害”だとして物議を醸した。その後にリリースした楽曲『FEMINIST』では、コンサート中に「ここに来てる『Womad』『Megalia』(いずれも韓国のフェミニズム系ウェブサイト)の君たちに言いたい。I do not give a fuxx。Womad、NO、フェミニスト、NO。お前らは精神病だ」と発言し、大炎上。ソロコンサートは中止となった。
さらに、別のイベントに出演した際もステージ上から観客に暴言を吐き、途中で公演が中断される騒動も起こしている。
その後、約3年間にわたり表立った活動を控えていたが、YouTubeやHIPHOPサバイバル番組『SHOW ME THE MONEY 10』(2021)に出演し、再び表舞台に姿を現した。
記憶に新しいのは、2023年7月、ソウル中心部の公園で通行人に対し「自転車をちゃんと押して歩け」と因縁をつけ、スマートフォンで殴打した事件。被害者は目の周囲を裂傷し、歯にも損傷を受けたとされる。
この事件ではSan Eの父親も通行人とその知人に暴行を加えたとして立件されたが、被害者側と合意に至り、捜査は終了している。その後、San Eは弁護士を通じて「まずは文面で謝罪をお伝えしましたが、直接お会いして謝罪したい。私の行動で失望させてしまった多くの方々にも心からお詫びします」とコメントを発表していた。
しかしこの騒動が落ち着いた直後に、今度はRETAへの住居侵入問題で再び告訴され、San Eとチョン氏は6月中に警察の事情聴取を受ける予定となっている。現時点でSan E側は、この件について公式な立場を明らかにしていない。
(記事提供=OSEN)