韓国フィギュア界激震のスキャンダル終結。2人の“キム・ヨナ後継者”が「五輪絶望」から復活を果たすまで | RBB TODAY

韓国フィギュア界激震のスキャンダル終結。2人の“キム・ヨナ後継者”が「五輪絶望」から復活を果たすまで

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韓国フィギュア界激震のスキャンダル終結。2人の“キム・ヨナ後継者”が「五輪絶望」から復活を果たすまで
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韓国フィギュアスケート界を揺るがせた2人の“キム・ヨナ後継者”の一大スキャンダルが終結を迎えた。

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韓国氷上競技連盟(以下、連盟)は5月13日、イ・ヘイン(20)とユ・ヨン(20)に科していた国家代表資格停止処分の正式な撤回を発表した。

連盟はこの決定について、両選手の懲戒効力停止を求める仮処分申請が裁判所に認容されたことを受けたものと伝えている。これでイ・ヘインとユ・ヨンは正常な選手活動が可能となり、心置きなく2026年ミラノ・コルティナ冬季五輪を目指せるようになった。

フィギュア界震撼の「未成年セクハラ騒動」

ユ・ヨンは2022年北京冬季五輪で5位入賞、イ・ヘインは2023年の四大陸選手権でキム・ヨナ以来14年ぶり、韓国勢史上2人目の金メダル獲得と、ともに“キム・ヨナの後継者”と呼ばれた有望株だった。

そんな彼女たちの騒動の発端は、ちょうど1年前に遡る。

昨年5月にイタリア・ヴァレーゼで行われたフィギュアスケート韓国代表の合宿中、イ・ヘインとユ・ヨンの飲酒行為が発覚。これを受けて調査を進めた連盟のスポーツ公正委員会が「イ・ヘインが未成年で異性の後輩選手A氏にセクハラ行為をした」「ユ・ヨンがイ・ヘインの性的不快感を誘発する写真を撮影し、A氏に見せた」として、イ・ヘインに3年間の国家代表資格停止処分、ユ・ヨンに1年間の同処分を下したのだ。

すると、イ・ヘインは飲酒行為を謝罪した一方で、連盟が「セクハラ」と指摘した行為を強く否定。A氏が高校時代に交際した元恋人で、今回の合宿で再会して“復縁”したこと、A氏との恋人関係を連盟の調査で明かさなかったことで「誤解を招いた」とし、同年8月には連盟の上位団体に相当する大韓体育会のスポーツ公正委員会に再審議を申請する。

だが、「“未成年へのセクハラ犯”という烙印を消したい」というイ・ヘインの訴えも届かず、公正委員会は申請を棄却。この時点では処分が事実上確定し、イ・ヘインのミラノ・コルティナ冬季五輪出場も絶望視された。

イ・ヘイン
(写真提供=OSEN)イ・ヘイン

「誤解で五輪挑戦の機会を失うのは不当」

ただ、イ・ヘインが棄却を受けて今度は裁判所に懲戒効力停止の仮処分申請をすると、事態は大きく動く。同年11月12日、ソウル東部地裁が仮処分申請を認容し、イ・ヘインの選手資格が一時的に回復することになったのだ。

これでイ・ヘインは同年12月の「2024 KB金融全国男女フィギュアスケート会長杯ランキング大会」で復帰。同大会5位の成績で四大陸選手権への出場権を獲得すると、今年2月にソウルで開催された本大会では女子シングル8位に入賞した。3月の世界フィギュアスケート選手権にも出場し、女子シングル9位としている。

そして、同じく処分を受けていたユ・ヨンも、裁判所に提起した懲戒効力停止の仮処分申請が3月26日に認容され、選手資格を取り戻した。

裁判所はユ・ヨンが行ったイ・ヘインの身体を撮影した行為を「性的屈辱感や嫌悪感を引き起こす行為とは断定しがたい」と判断。イ・ヘインが裁判所に提出した「ユ・ヨンが事実と異なる誤解で五輪挑戦の機会を失うのは不当。すべてのアスリートにとって誤った先例として残る」という内容の嘆願書も認容決定を後押しした。

ユ・ヨン
(写真提供=OSEN)ユ・ヨン

劇的な再起に「スケートを通じて恩返しを」

連盟は当初、2人の懲戒処分をめぐる訴訟を継続する予定だったという。ただ、今年2月に就任したイ・スギョン新会長が本件を円満に終結させる方針に転換したことで、今回の処分撤回に繋がった。

処分撤回が発表された後、イ・ヘインは所属事務所を通じて「長い間一緒に心配し、応援してくださった方々に感謝を伝えたい。今回の一件を通じてもっと強くなった。これからは自分が最も上手くできるスケートを通じて恩返ししたい」とコメント。ユ・ヨンも法律代理人を介して「簡単ではない時間だったが、黙々と応援してくれたファンの皆様のおかげで耐えることができた。その気持ちを忘れずに、競技で期待に応えたい」と伝えている。

こうして表舞台に返り咲いたイ・ヘインとユ・ヨン。まずは来年2月のミラノ・コルティナ冬季五輪出場へ、2人の“再挑戦”を見守りたい。

◇イ・ヘイン プロフィール

2005年4月16日生まれ。韓国・大田広域市出身。身長164cm。大韓民国のフィギュアスケート選手。高麗大学在学中。幼少期から“キム・ヨナの後継者”として将来を期待された有望株。2023年3月の四大陸選手権でキム・ヨナ以来14年ぶり、韓国勢史上2人目の金メダルを獲得。同年4月の世界国別対抗戦では韓国の銀メダル獲得に貢献した。

◇ユ・ヨン プロフィール

2004年5月27日生まれ。韓国・ソウル出身。身長165cm。大韓民国のフィギュアスケート選手。東南アジアで事業を展開する父親の影響で1歳の頃からシンガポールで育ち、フィギュアをするため2013年に母と韓国に帰国。2019-2020シーズンからシニアに参戦、デビュー戦となったGPシリーズ第2戦のスケート・カナダで韓国人女子選手で初めてトリプルアクセルを成功させた。オリンピック初出場となった2022年北京冬季五輪では5位入賞。“キム・ヨナの後継者”と呼ばれており、ユ・ヨン自身もキム・ヨナに憧れてスケートを始め、日本人コーチのもとで技量を磨いている。

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《スポーツソウル日本版》

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