韓国の“国民的歌手”イム・ヨンウンの所属事務所が、彼の名前を使った詐欺被害への注意を呼びかけた。
5月16日、イム・ヨンウンの所属事務所ムルゴギミュージックは公式声明を発表。「最近、当社および所属アーティストのイム・ヨンウンの名を騙り、飲食店の予約を装って“ノーショー”による被害を与えたり、高級酒の配送や金銭の提供を求める事例が発生しています」と報告した。
さらに、「これはボイスフィッシングと類似した手口で、著名人の名前や所属事務所を悪用し、金銭的利益を狙う新手の詐欺行為です。当社がイム・ヨンウン名義で飲食店の予約を行うことは一切ありません。また、いかなる場合でも金銭の送金、物品の購入、酒類の配送などを依頼することもありません。こうした要求はすべて詐欺による違法行為です」と強調した。
加えて、「不審な連絡を受けた場合は決して応答せず、同様の被害が広がらないよう十分ご注意ください」と呼びかけている。
イム・ヨンウンは、2020年のオーディション番組『ミスタートロット』での優勝をきっかけに、一躍スターダムにのし上がったソロ歌手。韓国では“トロット界のアイドル”とも称される存在だ。
BTSのようなK-POPグループとはジャンルこそ異なるが、国内における人気と支持層の広さは決して劣らず、まさに“世代を問わず愛される国民的歌手”としての地位を確立している。
近年の韓国では、芸能人や国家機関を装って飲食店に高級酒などの購入を依頼し、代金だけ受け取って姿を見せない“ノーショー詐欺”が多発。社会問題化しており、韓国警察庁も市民や事業者に向けて注意喚起を行っている。
イム・ヨンウンのように、高い信頼と影響力を持つ著名人の名前が悪用されるケースは今後も増加する可能性があり、関係者の迅速な対応とともに、ファンや一般市民の警戒もますます重要となっている。
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