韓国の人気トロット歌手キム・ホジュンが、飲酒ひき逃げ事件により懲役2年6カ月の実刑判決を受け、そのまま刑が確定した。
しかし、判決確定直後にファンたちが示した“揺るぎない応援メッセージ”に、世間からは冷ややかな視線が向けられている。
三重の過ち
キム・ホジュンは2024年5月、ソウル・江南区狎鴎亭洞で飲酒運転を行い、センターラインを越えて対向車線のタクシーに衝突。そのまま現場から逃走した。

さらに驚きなのは、その後の対応だ。キム・ホジュンは、自身の服を着せたマネージャーを“身代わり”として出頭させ、事件の隠蔽を図った。加えて、所属事務所の本部長チョン氏は、車両のドライブレコーダーのメモリーカードを破壊するなど、証拠隠滅にも加担していた。
裁判所は一審・二審ともに、「関係者の証言や事故当日の飲酒・運転映像などを総合すると、大量の飲酒があったと認められる」として、実刑を言い渡した。キム・ホジュン側は上告を放棄し、刑がそのまま確定した。
“復帰ありき”の応援に批判の声
だが問題視されているのは、判決確定直後のファンの反応だ。
公式ファンサイトは「私たちはキム・ホジュンの決断を尊重します」「揺るぐことなく支え、復帰を準備します」とコメント。さらに「これ以上傷つかないで」「私たちがそばにいる」といった応援メッセージが多数投稿され、SNSでは早くも“カムバック待機ムード”が漂っている。
しかし、これは社会的に重大な犯罪への反省や責任よりも、「スターの復帰」を優先するような姿勢だとして、強い批判が寄せられている。
とりわけ、キム・ホジュン本人が上告を断念し“自粛の意志”を見せたタイミングで、ファンが先回りして「復帰」について語ることは、かえって本人の反省の誠意を損なう可能性があるという指摘もある。
“毒に裏返る”時
現実を見ずに突き進むファンの行動は、キム・ホジュン自身のイメージ回復を妨げるどころか、芸能界への復帰にも逆風をもたらしかねない。盲目的な忠誠心は、ときに“毒”にもなり得る。

もちろん、芸能人に対する愛や応援は尊重されるべきものだ。しかし、それが社会的倫理や常識を押しのけるものであれば、最終的にそっぽを向かれるのは、アーティスト本人だけでなくファンダム自身なのかもしれない。
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