築87年の戦前古家を取り壊さずリノベ! ボロボロの家を快適な新居に変えた夫婦 『住人十色』 | RBB TODAY

築87年の戦前古家を取り壊さずリノベ! ボロボロの家を快適な新居に変えた夫婦 『住人十色』

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5月24日のMBSテレビ『住人十色』 (C)MBS
5月24日のMBSテレビ『住人十色』 (C)MBS 全 7 枚
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 5月24日のMBSテレビ『住人十色』では、「快適さのためにはお金を惜しまず! 築87年の戦前古家リノベ」という内容が放送される。

家への入口となる、幅約1.8メートルの古い木の引き戸 (C)MBS

 舞台は大阪市東成区。住人(アルジ)は建築家の夫と来月出産予定の妻で、昨年妻が生まれ育った町に新居を構えた。

戦前の古家をリノベーションした家の外観 (C)MBS

 道路に面しているのは、幅約1.8メートルの古い木の引き戸。開けるといきなり奥へと続く細長い物置がある。さらに奥へ進んでいくと、メタリックな外観の建物が現れる。リノベーションしたというこの家は、元は築87年の空き家で、人が住める状態ではないほど朽ち果てていた。しかも家が建っていたのは「旗竿地」と呼ばれる、道路に面する間口が極端に狭く、細い道路の先に家を建てる土地がある変形地。一般的には周囲を隣家に囲まれていて、日当たりや風通しが良くない土地だ。加えて極細の竿部分が15メートルもあり、そこに倉庫があるというあまりにも厳しい立地環境だったという。

 結婚を機に新居を構えることにした住人(アルジ)夫妻。通勤に便利な大阪市内で探していたところ、見つけたのが相場の3分の1という破格値で売り出されていた築87年の古家だった。安さが決め手となり購入を決意するが、実はこの家は間口が極端に狭いことから新しく建物が建てられない「再建築不可物件」。そのため、ボロボロの家は取り壊さずリノベーションすることになり、予算削減のため解体や資材運搬などに挑戦した。

余った木毛セメント板を棚にしているパントリー (C)MBS

 とくに大変だったのが、家中の壁として使っている木毛セメント板の運搬。調湿・蓄熱・吸音効果がありながら比較的安価な木毛セメント板を、家のほぼすべての壁で採用したおかげで断熱性はアップしたが、夫妻は大工とともに重さ約20kgの木毛セメント板を持って50往復もしたという。

間仕切りをなくし、2階の床を半分にすることで旗竿地ながら明るく開放的な空間となったメインスペース (C)MBS

 そんな困難を乗り越えて完成した家は、削れる部分はコストカットしつつも、快適さのためにはお金を惜しんでいないのが特徴。家の中は間仕切りをなくし、2階の床を半分にすることで高さ8メートルもの吹き抜けを実現。旗竿地ながら明るく開放的な空間を手に入れた。

キッチンは業務用のものにしてコストダウン (C)MBS

 キッチンは業務用のものにしてコストダウン。奥のパントリーは、余った木毛セメント板を棚にしている。棚に食器がずらりと並ぶ中でも、夫のお気に入りは気泡が特徴的なグラス。実は妻は吹きガラス作家で、このグラスは妻の手作りだった。

アルゴンガスが間に入った特別なペアガラスを設置した開口部 (C)MBS

 1階の床は、夏は冷たく冬は蓄熱効果のおかげで暖かい御影石。自分たちで並べてコストダウンした。また、元々あった玄関上の開口部は既製品でできる最大のサイズにし、アルゴンガスが間に入った特別なペアガラスを設置。外からの熱を通しづらいというアルゴンガスのガラスは総額約90万円だったが、そのおかげで暗かった家が明るい空間となり、断熱効果も生まれた。

「輻射熱(ふくしゃねつ)冷暖房」のおかげで一年中エアコンいらずに (C)MBS

 また家の中には、「輻射熱(ふくしゃねつ)冷暖房」という、温水や冷水を循環させることで室温や湿度を一定に保つ冷暖房装置を全部で5台設置している。1台50万円ほどだったが、これで冬も夏もエアコンは不要だという。

 多くの困難を乗り越え、完成させた家に暮らして1年。もうすぐ子どもも誕生するが、リノベーションに魅力を感じた夫は「もし将来、子どもが自分の部屋が欲しいって言い出したら、ここには広いスペースがないので、近くの空き家でも見つけて『やり方は教えるから、自由に使い!』って言いたい」と笑う。


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