高精度な骨格認識AIを活用し、フィギュアスケート選手のトレーニング強化に貢献 - PR TIMES|RBB TODAY

高精度な骨格認識AIを活用し、フィギュアスケート選手のトレーニング強化に貢献

当社は、「Fujitsu Uvance」のオファリング「AI Technologies and Solutions」の骨格認識AI(以下、骨格認識AI)を活用したフィギュアスケート選手の動きの3次元デジタル化に成功し、公益財団法人日本スケート連盟様(注1)によりフィギュアスケート競技のナショナルトレーニングセンター競技別強化拠点である関空アイスアリーナで本技術が導入されました。なお、実運用開始に向け、2025年7月3日から5日にかけて、同施設で開催されるフィギュアスケート選手のトレーニング合宿でスケートリンクにおけるジャンプのモーションデータ収集、解析などを行い、既に実施している地上での計測データとの比較を実施します。

これまで、スポーツのトレーニングにおけるモーションキャプチャー技術の活用には、機材の設置や選手の体へマーカーを装着しての試技が困難でした。さらに、フィギュアスケートでは、選手のジャンプやスピンなどの高速で複雑な動作を正確に分析する必要があるため、映像をもとに解析する一般的なマーカーレスのモーションキャプチャー技術では、姿勢のブレや誤認識に課題がありました。また、解析可能な演技数に制限がある上、短時間での分析結果の出力が困難でした。

当社の骨格認識AIは、2016年より体操競技の採点で培ってきた人の動きの3次元デジタル化の精度の高さ、分析における数秒での結果出力が可能なため、解析する演技数の制限なく早期にトレーニングの改善に生かせるようになった点を日本スケート連盟様に高く評価され、今回の採用に至りました。
Fujitsu Uvance「AI Technologies and Solutions」の骨格認識AIの特長
- 当社は、データとAIによる意思決定の高度化に取り組んでおり、本オファリングは、世界初で唯一の国際機関が公認する競技用AI採点サポート実績を有し、体操採点支援システムで培った高精度な骨格認識AIをベースに、人の動きの計測・検出を支援
- Motion-constraint Correctorと呼ばれる独自の補正アルゴリズムにより、フィギュアスケートの高速かつ複雑で特徴的な動作において、ディープラーニングによる画像解析で課題だった姿勢認識のジッタ(推定誤差)を大幅に低減
- AIが学習する際に必要な大量のトレーニングデータをZero-Annotation 3Dデータ生成技術により人工的に生成し、学習期間を1000分の1に短縮。従来の数か月の手動作業を、数時間で生成させることが可能
今後について
今後、当社は日本スケート連盟様と本技術の活用機会をさらに広げていくとともに、ほかのスポーツへの適用領域を拡大します。
また、当社は社会課題を起点とした事業モデル「Fujitsu Uvance」のもと、スポーツ業界だけでなく、製造業での作業負荷解析、ヘルスケア分野での予兆検知など幅広い分野で骨格認識AIを活用したDecision Intelligenceを実現し、人々のウェルビーイングを前進させます。

国際体操連盟会長 国際オリンピック委員会委員 渡辺守成様からのコメント
国際オリンピック委員会は2024年にオリンピックAIアジェンダを発表し、採点の公平性や競技力向上にAIをはじめとする先端テクノロジーを活用することを推奨しています。この度、これまで不可能とされていた氷上での動作解析を基にしたトレーニングが実現されたことを大変喜ばしく思います。本取り組みを通じて、競技力の向上やスケート界の発展につながることを期待しています。

公益財団法人 日本スケート連盟理事 フィギュア強化部強化部長 竹内洋輔様からのコメント
日本スケート連盟では、これまで選手のジャンプのパフォーマンス分析を行ってきましたが、マーカーベースの三次元解析機器では、選手の試技が行えない、また解析に多大な時間を有し、選手へのフィードバックが非常に遅くなるなど課題を抱えていました。富士通の骨格認識AIの精度の高さと高速な結果出力は、これらの問題を解決し、選手の競技力向上に迅速に寄与してもらえるものとして期待をしています。日本スケート連盟は今後、本技術の活用機会をさらに広げ、大会中の動作解析などへの広がりも検討します。日本スケート連盟は引き続き最先端技術を活用し、競技力向上とファンエンゲージメント向上に取り組んでいきます。

注釈
注1 公益財団法人 日本スケート連盟:本部 東京都新宿区、会長 長島 昭久

商標について
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関連リンク
AI Technologies and Solutions
Fujitsu Uvance

当社のSDGsへの貢献について


2015年に国連で採択された持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:SDGs)は、世界全体が2030年までに達成すべき共通の目標です。当社のパーパス(存在意義)である「イノベーションによって社会に信頼をもたらし、世界をより持続可能にしていくこと」は、SDGsへの貢献を約束するものです。




本件が貢献を目指す主なSDGs

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