株式会社ソラコム(本社:東京都港区、代表取締役社長 CEO 玉川 憲)は、コネクテッドカー向け次世代通信の運用・管理機能を包括的に提供する「SORACOM Automotive Suite」を2026年7月7日より提供開始します。本製品群は、商用提供を開始した次世代eUICCリモートプロビジョニング規格SGP.32対応のプロファイル管理機能「SORACOM Connectivity Hypervisor」(*1)を含め、コネクテッドカーで通信アクセス制御や課金管理、エンドユーザーへのインターフェースや支払い処理機能などをワンストップで提供するものです。

コネクテッドカーにおける通信の役割及び期待される機能は多岐にわたります。車両データを送受信するテレマティクス、アプリからの車両制御、車両のファームウェアやAIモデルの遠隔更新といった用途では、車両と自動車メーカーのサーバがセキュアな回線で安全に通信できる必要があります。また、車内での音楽や動画のストリーミング再生や、同乗者へのWi-Fiホットスポットの提供については大容量のインターネットアクセスを有料オプション等で課金しながら提供する必要があります。緊急通報やオペレータとのやり取りのため音声通話サービスなども求められます。
さらに、これらの機能をグローバルに、各国の要件に合わせながら提供する必要がある上、10年以上の長期にわたる自動車のライフサイクルを考慮すると新技術への継続的な対応が求められます。
SORACOMは、日本発のIoTプラットフォームとして、世界200以上の国と550の通信キャリアにつながり、グローバルに活用されています。コネクテッドカーにおける通信への高度な要件および、課金やエンドユーザーへのインターフェース提供の必要性といった課題にも自動車業界のお客さまと共に取り組んできました。そうして培った技術とノウハウを詰め込んだパッケージがSORACOM Automotive Suiteです。

ユーザー体験(UX)では、ドライバーや同乗者向けに車内Wi-Fiの接続環境を提供・管理するSORACOM In-Car Wi-Fiを提供します。
Automotive Suiteの中核となるのがSORACOMプラットフォームでは、これまでに培ったクラウド上のコアネットワークを世界各国のキャリアに接続して実現するグローバル通信管理基盤に、閉域接続とインターネットアクセスなど目的の異なる複数の通信セッションを同時に確立するマルチPDN機能、自動車メーカーが車両にアクセスするための通信とエンドユーザーのインフォテイメントの通信利用量をAPNや宛先、通信プロトコルごとに個別に集計するDetailed Stats機能など、自動車業界の要件に応える機能を具備します。また、SGP.32対応のeSIMを搭載した車両にはSORACOM Connectivity Hypervisorによるリモートプロビジョニングを用いて、地域・規制要件・用途に応じて、ローカルキャリアや用途別のプロファイルの追加・切り替えに対応します。
SORACOMダウンストリーム課金プラットフォームでは、コネクテッドカーの通信を、その費用を負担すべき主体ごとに分けて扱いながら、エンドユーザーへの課金・請求・支払い処理を可能にします。たとえば、車両データをやり取りするテレマティクスは自動車メーカー、緊急通報などの車載サービスはサービス事業者、車内Wi-Fiでの動画視聴はエンドユーザーといったように、一台の車の通信でも用途によって負担者が異なります。SORACOMプラットフォームのDetailed Stats機能によって用途ごとに通信量を集計した結果を連携することで、それぞれの利用者が使った分だけ課金されるようにします。さらに通信事業者や自動車メーカーに代わって、エンドユーザーへ直接請求する機能も有しています。車内Wi-Fiサービスに加入したユーザーのみ通信を許可することや、決められた利用量を超過した場合に追加で請求するといった自在な料金モデルを設計・適用できます。
また、グローバルサポートでは、全世界24時間365日体制で、安定した通信運用を支援します。
これらのプラットフォームを統合し、お客さまのブランドで提供するアプリやユーザーポータルの開発まで担うことで、一貫したユーザー体験を提供します。
今後ソラコムは、SORACOM Automotive Suiteを通じて、国内外の自動車メーカーおよび通信事業者との連携をさらに拡大してまいります。コネクテッドカーが当たり前となる時代において、通信は車両の価値を左右する重要な要素です。ソラコムは、コネクテッドカーの通信を自ら設計・運用できるオープンなプラットフォームとして、自動車産業の通信基盤を支え、日本発のテクノロジーでモビリティの未来に貢献してまいります。
「コネクテッドカーは、IoTの中でも最も複雑かつ厳しい要件を持つ業界です。車両は一度出荷されると10年以上にわたって路上を走り続け、出荷時には想定もしていなかった国境や規制環境を越えていきます。ソラコムは創業以来、お客さまが自身で製品のコネクティビティおよびその将来をコントロールできるプラットフォームを築いてきました。SORACOM Automotive Suiteは、そのプラットフォームを基盤に、自動車業界の持つ最先端の課題に取り組む上で必要な機能及びサービスを追加し、パッケージとして提供するものです。『絶え間なく変化し続ける環境下で、長期にわたって通信を運用し続ける』という課題に真っ向から挑み、自動車業界の通信サービス活用をさらに加速させていきます」
株式会社ソラコム 最高技術責任者 CTO 安川 健太
用語説明
(*1)Connectivity Hypervisor
SORACOMが提供する、IoT SIMにおける複数の通信プロファイルを動的に管理・切り替えできる機能。SGP.32に対応したSORACOM IoT SIM上で、SORACOMが提供するプロファイルに限らず、他の通信事業者が提供するプロファイルを含めて、リモートからプロファイルの追加・切り替えを可能にする。
参照:プレスリリース「プロファイル管理基盤『SORACOM Connectivity Hypervisor』の商用提供を開始」
(*2)SGP.32
GSMAが策定した、IoT機器向けのeUICC規格。SIMに対して任意のタイミングで通信プロファイルを配信、管理し、リモートでのプロファイル切り替えが可能になる。デバイスやSIM上で動くIPA(IoT Profile Assistant)と呼ばれるエージェントがeIMやSM-DP+といったコンポーネントと通信し、プロファイルの配信や有効化、無効化、削除、フォールバックなどの制御を行う。
参照: プレスリリース「次世代eSIM規格「SGP.32」対応のIoT SIMを共同開発」(KDDIと共同発表 7/1)
ソラコムについて
AI/IoTプラットフォームSORACOMは、世界200以上の国と地域でつながるIoT通信を軸に、IoTを活用するために必要となるアプリケーションやデバイスなどをワンストップで提供しています。製造、エネルギー、決済などの産業DXから、イノベーティブなスタートアップ、農業や防災など持続可能な地域社会を支える取り組みに至るまで、さまざまな業界・規模のお客さまにご活用いただいています。
ソラコムコーポレートサイト https://soracom.com
本ニュースに関するお問い合わせ
株式会社ソラコム 広報
担当:田渕
pr@soracom.jp
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