2026年7月 市場レポート:新車4カ月連続プラスが下取りを増やし、中古B2Bは「出品急増・成約率前年割れ」へ - 成約単価134.5万円はなお高止まり - PR TIMES|RBB TODAY

2026年7月 市場レポート:新車4カ月連続プラスが下取りを増やし、中古B2Bは「出品急増・成約率前年割れ」へ - 成約単価134.5万円はなお高止まり

株式会社ファブリカホールディングスの完全子会社、株式会社ファブリカコミュニケーションズ(本社所在地:愛知県名古屋市中区、代表取締役社長CEO:谷口 政人)が運営する中古車情報サイト「車選びドットコム」は、2026年7月の新車・中古車登録台数の推移および当サイトの販売台数推移をもとに中古車市場の動きをまとめた『中古車市場統計レポート』をご案内いたします。




※本記事は、株式会社ファブリカコミュニケーションズが運営する「symphony - 中古車販売お役立ち情報」にて公開中の『中古車市場統計レポート』と同内容を掲載しております。
今月の核
2026年7月の国内新車販売(登録車+軽)は前年比+6.8%の41万7,163台で4カ月連続プラスとなり、軽も+1.6%で4カ月ぶりに反転した(自販連・全軽自協発表)。新車が売れれば下取りが増える。USSの中古車オークション7月は出品が前年比+15.0%と急増し、成約率が63.8%(前年66.2%)と前年を2.4pt下回った。それでも成約単価は134万5千円(+8.1%)と過去最高圏で高止まりしている。「タマ不足と相場高騰」の常識は「供給は回復し始めたが単価は下がらない」という新局面へ移る最初の観測点だ。もっとも、7月28日の熊本地震が8月以降の供給を再び絞るリスクも残る。
Section 1: 今月のマクロ環境
新車市場 - 登録車・軽が揃って伸び、4カ月連続プラス
2026年7月の国内新車販売台数(自販連・全軽自協発表)は登録車+軽の合計で41万7,163台、前年同月比+6.8%と4カ月連続のプラス。登録車は27万6,679台(同+9.7%、自販連発表)で、普通乗用車15万5,822台(+6.3%)、小型乗用車8万6,756台(+17.4%)と乗用車がけん引した。新型投入効果(日産キックス、エルグランド)やトヨタのランドクルーザー/RAV4の受注残消化が市場全体を押し上げた。このうち新型2車種が効いた日産は、登録車で20カ月ぶりに前年を上回った。

軽自動車は14万484台(同+1.6%・確報値、全軽自協発表)と、4月から続いていた3カ月連続の前年割れを脱し4カ月ぶりにプラスへ。内訳は乗用車10万8,884台(+2.9%)が回復を主導し、貨物車3万1,600台(-2.9%)はなお4カ月連続の減少。軽の反転は7月16日にマイナーチェンジしたホンダN-BOXの大幅増(Section 3で詳述)が効いた。

輸入車はJAIA速報(2026年8月6日)で総計3万1,286台(前年比+16.1%)。ただし内訳が大きく分かれ、外国メーカー車は1万7,079台(同-10.0%)と前年割れが続いた一方、日本メーカーの海外生産・逆輸入車が1万4,207台(同+78.5%)と急増した。輸入車市場の主役は欧州プレミアムから日系逆輸入へ移っており、この構図は6月号で指摘した構造の延長線上にある。
中古車市場 - 登録は頭打ち、B2Bは需給緩和の芽
自販連の7月中古車登録台数(2026年8月13日公表)は総合計31万9,175台(前年比-0.6%)と微減し、6月の+4.0%から減速した。乗用車(普通+小型)は27万6,211台(-1.0%)と名義変更の件数ベースでは伸び悩んだ。軽中古(全軽自協)も24万7,186台(-1.0%)と登録車と同様に頭打ち感が出ている。出口側の輸出抹消登録は16万1,959台(+1.5%)と伸びが鈍化したが、1-7月累計では103万1,647台(前年比+6.1%)と高水準を維持。円安基調で輸出需要はなお下支えされる一方、一時抹消(国内流通用の名義変更)は34万4,922台(+4.5%)と伸びており、国内の流通も活発だった。

中古車オークションB2Bの体温計であるUSS月次データ(2027年3月期・7月)は、出品台数35万2,947台(前年比+15.0%)と急増し、成約台数22万5,196台(+10.8%)は出品を下回る伸びに留まったため、成約率は63.8%(前年66.2%)と2.4pt低下した。一方、成約単価は134万5千円(前年比+8.1%)と過去最高圏を維持している。ここが今月の核だ。
Section 2: 今月の核の深掘り - 「供給は回復し始めたが、単価はまだ下がらない」分水嶺と反転要因
出品+15% - 新車回復がようやく中古供給を押し始めた
2022年以降、中古車オークションは新車供給制約による「タマ不足」で出品が伸び悩み、成約率は高止まり、単価は上昇一辺倒だった。7月はこの構図が動き始めた最初の観測点だ。USSの出品台数が前年比+15.0%と、6月の+10.4%からさらに伸び率を高めたのは、新車販売の4カ月連続プラス(+6.8%)で下取り車の発生が増え、「新車増→下取り増→中古車適正出荷増」の連鎖が供給側に効き始めたためと読める。新車登録から中古流通までは通常3~6カ月のラグがあるため、7月の出品増は6月までの新車回復が照射し始めた面もある。

この供給増に伴い、需給の体温計である成約率は63.8%と前年を2.4pt下回った。65%前後をニュートラルとすれば、やや軟調な水準だ。成約率の前年比マイナスは、中古車店の仕入れ意欲が供給増に追いつかず、需給が「タイト」からニュートラルへ傾きつつあることを示す。日刊自動車新聞(2026年8月6日報道)もこれを「需給バランス改善か」と報じた。
だが単価は下がらない - 134万5千円の高止まりの内訳
重要なのは、供給増がまだ価格に転嫁されていないことだ。出品が+15%も増えたのに成約単価は前年比+8.1%で過去最高圏に張り付いている。この「量が増えているのに値段が下がらない」状態は、以下の二つの下支え要因で説明できる。

第一に輸出需要だ。輸出抹消登録が+1.5%と堅調で、1-7月累計+6.1%の高水準が続く。円安基調で、輸出向けの高単価帯(輸入SUV・大型車・4WDなど)は単価を押し上げる材料として残っている。第二に車種ミックスの高級化だ。燃費別・車種構成を見ると、成約単価の上昇は「相場が強い」というより「高単価車の構成比が単価を支えている」側面が大きい。つまり実需の強さを示す成約率は下がり始めた一方、単価は輸出と高単価車の構成によってまだ支えられている状態だ。相場下落が始まったと断定するのは早計で、今後2~3カ月、出品増が続くか・成約率がさらに下がるかを見極める必要がある。

熊本地震という反転要因 - 供給回復と再絞りが入れ替わる時期
この緩和シナリオに水を差すのが、7月28日に発生した令和8年熊本地震だ。トヨタ九州・ダイハツ九州・ホンダ・日産の工場や半導体・部品サプライチェーンが停止に見舞われ、ホンダの四輪車生産再開は8月20日までずれ込んだ(時事通信等報道)。地震発生日が月末のため7月当月の統計への影響は限定的だが、新車生産が減れば下取り発生も減るため、急増したばかりの中古車供給が8月後半~9月にかけて再び絞られ、「再タイト化」に逆戻りする可能性がある。「供給増による過熱緩和」と「地震による供給削減」がちょうど入れ替わるタイミングにある点が、今月の読みどころだ。

長期の位置づけと判定期限
2024年のAA成約単価が前年比+12.1万円の84.7万円だったのに対し、2026年7月は134万5千円と、中古車相場はこの2年で急騰し高止まりしている。業界総覧では「2025年以降、出品台数が前年を上回り成約率は前年を下回る形で、AA市場の過熱感は緩和していく」と既に語られてきたが、今月はその予測が実データとして「成約率の前年割れ」に姿を現し始めたという位置づけだ。もっとも、単月のみではトレンド確定まではできない。成約率の前年比マイナスが8~9月に複数月続くかと、熊本地震の供給再絞りがどちらに効くかを、9月上旬公表の8月USS月次と9月の新車登録で照合する必要がある。

Section 3: 車種・ボディタイプ動向
登録車通称名別 - ヤリス首位、ライズ・ランドクルーザー・RAV4が急伸(自販連・2026年7月)
1位ヤリス1万3,679台(前年比98.4%)が首位を維持。2位ライズ1万3,068台(同183.2%)が急伸し首位に迫った。前年がダイハツ認証問題で低調だった反動と現行モデルの供給増が重なったと見られる。3位シエンタ1万2,196台(同131.3%)と、トヨタのコンパクト・ミニバンが上位を固めた。最大の動きはランドクルーザー8,061台(同203.2%、+103.2%)で7位、RAV4 7,536台(同285.3%、+185.3%)で8位へと浮上したことで、いずれも長年の受注停止・納車待ち解消による滞留需要の消化が進んだ結果と読める。一方、日産キックス2,591台(同335.6%)が新型効果で急伸、ノート5,065台(同64.7%)は減少が続き、ノア(同80.1%)・ヴォクシー(同82.9%)は前年の高水準からの一服が目立つ。
軽自動車通称名別 - N-BOXが一部改良で独走(全軽自協・2026年7月)
首位N-BOXが2万2,506台(前年比+34.7%)と急伸し独走した。7月16日のマイナーチェンジ効果とホンダの生産正常化が重なったと読める。2位スペーシア1万3,883台(同94.7%)、3位タント1万235台(同131.5%)と続く。ダイハツ勢はムーヴ8,125台(同71.9%)が前年高水準の反動で3割減となった一方、タフト(+29.7%)は持ち直した。日産ルークス(+20.8%)はフルモデルチェンジ効果が継続している。軽EVでは、日産サクラが1,083台と低調が続く中、7月28日発売の中国・比亜迪(BYD)「ラッコ」が初月125台を計上し、全軽自協の統計に初めてBYD行が加わった。スズキ初の軽乗用EV「eスカイ」も今秋に詳細発表予定で、軽EVの競争構図は今後変わりうる。
輸入車 - 日系逆輸入が欧州プレミアムを凌駕(JAIA・2026年7月)
車名別ではスズキ(インド生産ジムニー等)4,290台(同137.2%)が首位を堅持。注目はトヨタ6,995台(前年比20倍超)で、日本メーカーの海外生産・逆輸入車が輸入車総計の45%強を占めた。メルセデス・ベンツ3,714台(同85.4%)、BMW2,155台(同88.7%)と欧州プレミアムブランドが軒並み前年割れとなる中、輸入車市場の主役が逆輸入車へ交代する構図が一層鮮明になった。
電動車 - 新車EVが単月1万台超へ(自販連・燃料別)
7月の乗用車燃料別でEVは1万62台(前年比約3.5倍)と急増し構成比4.2%に上がった。ホンダ「スーパーワン」、トヨタ「bZ4X」などの新型EV投入の効果だが、前年(約3千台)の低基数からの反発が大きいため、単月の「信号」としては扱わない。HVは15万1,906台(同114.0%)と堅調で、乗用車全体の62.6%を占める。

Section 4: 今月の示唆
- 成約率の前年比マイナスが続くかを9月上旬の8月USSで判定する 7月の成約率63.8%(-2.4pt)は単月だが、新車回復で下取りが増える構造は続く。8~9月に成約率の前年割れが複数月続いたら、在庫回転の鈍化→単価下落への入り口と判断し、高値で仕入れた在庫(特に輸出競合の弱い国内需要メイン車種)の回転日数を10月までに点検する。
- 輸出向けと国内向けで仕入れ判断を分ける 輸出抹消は+1.5%・累計+6.1%で、輸出で捌けるMT・4WD・人気SUVは単価が下がりにくい。一方、国内需要メインの車種から成約率低下の影響が出る。輸出向けは高値を容認、国内依存の車種は価格上限を引き下げて仕入れると安全。
- 熊本地震の供給再絞りリスクを「逆行シナリオ」として仕入れ計画に残す 8月20日に四輪車生産を再開したホンダをはじめ、トヨタ九州・ダイハツ九州産の車種(ダイハツ軽、トヨタ・レクサスの九州生産車など)は新車供給減→下取り減で中古価格を下支えされやすい。8月後半~9月の生産動向を見て、これらの仕入れ上限を再点検する。
- N-BOX・タントなどマイチェン車種と新車EVの中古流入を織り込む 7月のN-BOX(+34.7%)・タント(+31.5%)の新車登録急増は、半年後~1年後の中古軽供給増の前触れ。軽の人気車種ほど中古価格の調整リスクが出やすいため、軽在庫は価格上限の棚卸しを9~10月までに済ませる。加えて新車EVが単月1万台超、軽EVもBYD参入で流れが変わりつつある。2~3年後の中古EV・軽EVの流通形成を見据え、バッテリー劣化診断を含む査定基盤の整備と、軽EV在庫の価格リスク管理を進めるのが妥当だ。

出典一覧
- 自販連(JADA):車種別登録台数統計 2026年7月分(2026年8月3日公表)、ブランド通称名別ランキング 2026年7月分(8月6日)、燃料別登録台数統計 2026年7月分(8月5日)、中古車登録台数 2026年7月度(8月13日)
- 全軽自協:軽四輪車新車販売速報・確報 2026年7月、軽四輪車通称名別新車販売確報 2026年7月、軽四輪車中古車販売台数 2026年7月
- JAIA:2026年7月度輸入車新規登録台数速報(2026年8月6日)
- USS:IRライブラリー 月次データ 2027年3月期 2026年7月(www.ussnet.co.jp/ir/library/monthly/)
- 日刊自動車新聞:2026年8月6日「USSのAA実績、2026年7月は出品増も成約率マイナス」(需給バランス改善の見方)
- 時事通信等:2026年7月29日~8月 熊本地震の自動車サプライチェーン影響、ホンダ四輪車生産再開(8月20日)

会社概要
【株式会社ファブリカホールディングス】
代表者:代表取締役社長CEO 谷口政人
本社所在地:東京都港区赤坂1-11-30 赤坂1丁目センタービル 9F
設立:1994年11月
株式:東証スタンダード市場(コード番号:4193)
コーポレートサイト:https://www.fabrica-hd.co.jp/

【株式会社ファブリカコミュニケーションズ】
代表者:代表取締役社長CEO 谷口政人
本社所在地:愛知県名古屋市中区錦3-5-30 三晃錦ビル8F
事業内容:自動車販売支援システム開発・販売事業、インターネットメディア事業、WEBマーケティング支援事業、自動車修理・レンタカー事業
出資比率:株式会社ファブリカホールディングス100%
コーポレートサイト:https://www.fabrica-com.co.jp/

<本件のリリースに関するお問い合わせ先>
株式会社ファブリカコミュニケーションズ 広報担当
E-mail: press@fabrica-com.co.jp

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