
一般社団法人Women AI Initiative Japan(所在地:東京都渋谷区、代表理事:國本 知里、以下、WAIJ)は、全国20~59歳の男女1,997名(女性1,411名・男性586名)を対象に「AI活用・学習に関する実態調査」を実施し、その結果をまとめた「女性AI人材白書2026」を発表しました。2年目となる本白書では、新たに男性を調査対象に加え、男女比較と経年変化の両面から女性のAI活用の実態を可視化しています。
調査結果の詳細および「女性AI人材白書2026」全文は、以下のページよりご覧いただけます。
https://women-ai-initiative.jp/media/posts/women_ai_white_paper_2026
■ 調査サマリ
・「生成AIを知らない」女性は20.9%から11.9%へ半減し、プライベートでの利用は28.0%から51.3%へほぼ倍増。20代女性の利用率は61.0%で、同年代男性(56.2%)を上回った。・女性の仕事での生成AI利用率は20.9%から31.7%へ上昇した一方、男性とは13.6ptの差がある。
・毎日AIを使う女性でも、「とても使いこなせている」と答えた割合は21.4%で、男性の約3分の2。一方、現在AIを学習中の女性では83.6%が「使いこなせる」と回答し、男性(82.4%)との差はほぼなくなる。
・AIについて学んだり調べたりした経験のない女性は67.8%、過去1年間の学習支出は0円が85.5%。学び直しを支える公的制度についても、認知率は約2~4割にとどまる。
・この1年で収入が「増えた」女性の割合は、AI利用者で非利用者の約2.7倍。また仕事でAIを使う女性の51.4%が時間削減を実感し、生まれた時間の使い道で最も多かったのは「自分の学習・スキルアップ」(33.0%)。
■ 主な調査結果
1. 女性のAI利用は日常に。プライベートでは男女差がほぼ解消
生成AIの利用頻度について質問したところ、「生成AIを知らない」と回答した女性は20.9%から11.9%へと1年で半減しました。プライベートでの利用は28.0%から51.3%へほぼ倍増し、「使っていない」と回答した層も51.1%から36.8%へ大きく減少しています。女性にとって生成AIは、「知る」段階を越えて日常の風景になりつつあることがうかがえます。

年代別に見ると、すべての世代でプライベート利用が約1.5~2倍に増加しました。なかでも20代女性は61.0%が利用しており、男性の56.2%を上回っています。
2. 仕事での利用は男女で13.6ptの差が残る。「働く環境」が影響の可能性

仕事での生成AI利用についても昨年の20.9%から31.7%へと10pt以上伸びた一方、男性(45.3%)とは13.6ptの差が残りました。年代別でみると、20代が男女とも50.0%で差がないのに対し、30代以降は女性だけが低下し、50代では20.9%まで下がります。

この差を雇用形態別に分解すると、正社員52.4%に対しパート・アルバイトは12.8%と大きな開きがあります。男性の3人に2人が正社員である一方、女性の約4割はパート・アルバイトとして働いており、利用率の差は働く環境の分布の違いと強く結びついていることがうかがえます。
3. 「使う」だけでは自信の差は残るが、「学ぶ」ことで差は縮まる

生成AIを「使いこなせる(または学べば使いこなせるようになる)」と思うかを質問したところ、「ほぼ毎日AIを使っている」人同士で比べても、「とてもそう思う」と回答した女性は男性の約3分の2にとどまりました。このことから、女性は生成AIを使う頻度が必ずしも自信につながらないことがうかがえます。
一方、現在AIスキルを学んでいる女性では83.6%が「使いこなせる」と回答し、男性(82.4%)との差はほぼ見られませんでした。雇用形態別に見ても、職場に学ぶ機会がある正社員では自信の男女差は1.5ptにとどまります。自信をつくるのは使う量ではなく、学ぶ機会を得られたかどうかであることが示されました。
4. 女性のAI学習は、「無料×個人任せ」。公的支援の認知・利用も限定的

AIについて学んだり調べたりした経験のない女性は67.8%と、3分の2が学びの入口の手前にいます。学んだ経験がある女性も、動画(10.3%)、SNS(8.6%)、生成AIへの質問(7.9%)と独学が中心でした。また過去1年間の学習支出は0円が85.5%を占め、1万円以上を投じた女性は4.6%にとどまります。
学び直しを支える公的制度についても、認知率は約2~4割、利用経験は5%以下でした。一方で、制度を知っている女性では「学び直しの必要性を感じない」が11.5%と、知らない層(19.8%)より8pt低く、制度の存在を知ること自体が「学び直しは自分にも関係がある」と気づくきっかけになる可能性が浮かび上がっています。
5. AIを使う女性は「収入が増えた」割合が約2.7倍。半数が「仕事の時間の削減」を実感

この1年で収入が「増えた」と回答した女性の割合は、AI利用者で非利用者の約2.7倍となりました。
※本調査は横断調査であり、両者の関連(相関)を示すものであって、AI利用が収入増の原因であることを示すものではありません。
さらに仕事でAIを使う女性の51.4%が時間削減を実感しており、その幅は週平均2.5時間でした。そして生まれた時間の使い道の1位は「自分の学習・スキルアップ」(33.0%)であり、効率化した時間が次の学びに再投資される循環が始まっています。
また、AIスキル学習に前向きな女性は、「フルリモート・時短などの柔軟な雇用」や「副業」への関心が女性全体の2~4倍に高まり、「いずれも興味なし」は65.4%から25.9%へ急減しました。AIは「自分らしい柔軟な働き方」への入口としても期待されていることがわかります。
■ 提言:女性のAI活用を広げることは、日本の成長への投資
本白書では、調査結果を踏まえた提言を社会・企業・個人の3層で整理しています。・社会|「入口の壁」を取り除く:「無料で学べる公的講座」を充実させ、申請手続きを簡素化し、誰が対象になるのかをわかりやすく明示することで、学びの入口がひらきます。
・企業|「環境の壁」を取り除く:就業時間内に研修を実施し、雇用形態を問わず支援を届け、身につけたスキルを評価や報酬に反映することで、生成AIを学び、使うための環境が整います。
・個人|「継続の壁」を取り除く:仲間や伴走者を見つけ、学んだスキルを見える形にしていくことで、成果が自信につながっていきます。
それぞれの主体がこれらの壁を取り除くことで、これまで学習・活用機会が届きにくかったすべての女性にAI活用の機会を広げることができます。こうした環境整備は、一人ひとりの自律的な人生の選択を支えるとともに、日本全体の生産性向上につながることが期待されます。
■ Women AI Initiative Japan 代表理事・國本 知里のコメント

女性の生成AI利用は、この1年で大きく広がりました。しかし、毎日AIを使う女性でも、「とても使いこなせる」と自信を持って答えた人は21.4%。特に20代は最も活用が進んでいる一方、自信の男女差が最も大きいこともわかりました。
使えていないのではありません。すでにできている自分の力を、まだ十分に信じられていないのです。
一方、AIを学習中の女性の83.6%が「使いこなせる、または学べば使いこなせる」と回答し、男女差もほぼなくなりました。ここから見えてくるのは、自信は挑戦する前から備わっているものではなく、学び、試し、小さな成果を重ねる中で育っていくものだということです。
仕事でAIを使う女性の半数は、週平均2.5時間の削減を実感しています。生まれた時間の使い道の第1位は、自分自身の学びでした。また、AI利用者では収入が増えた女性の割合が、非利用者の約2.7倍となっています。
AIを学ぶ。使ってみる。成果が生まれる。自信が育つ。そして、次の挑戦へ踏み出す。そんな前向きな循環が、すでに始まっています。差を生んでいるのは、能力ではなく機会。AIは、女性の時間・自信・収入、そして人生の選択肢を増やす力になる。
エンパワーメントとは、誰かから力を与えてもらうことではありません。自分の中にすでにある力に気づき、それを発揮し、自らの意思で未来を選び取れるようになることです。
Women AI Initiative Japanは、AIの使い方を伝えるだけの場所ではありません。女性が学びを成果に変え、その成果を自信に変え、自分らしい次の一歩を踏み出せる環境をつくります。
一人の女性の自信が、次の誰かの勇気になり、組織を変え、社会を変えていきます。
■ 「女性AI人材白書2026」について
AIによる仕事の変化が、事務職やサービス職など女性が多く従事する職種から先に訪れると予測されるなか、WAIJでは、女性のAI活用・学習の実態を明らかにする「女性AI人材白書」を2025年9月に初めて発表いたしました。2年目となる「女性AI人材白書2026」は、全3章構成で、第1章「AIが女性労働市場に及ぼす影響」、第2章「【独自調査】AIに関する女性の意識と利用実態」、第3章「社会・企業・個人への提言と私たちの役割」から構成されます。
本白書は毎年更新し、女性のAI活用に関するトレンドを継続的にモニタリングすることで、経年的な変化を可視化していきます。
■ 調査概要
・調査名称:AI活用・学習に関する実態調査・調査手法:オンラインリサーチ
・調査対象:全国20~59歳の男女1,997名(女性1,411名・男性586名)
・調査時期:2026年7月31日(金)~2026年8月1日(土)
■ 調査データの引用について
本調査レポートは、下記の条件に基づき自由に引用・転載いただけます。・「Women AI Initiative Japan」のクレジット表記をお願いいたします。
・WEB記事での引用の場合、以下のURLへのリンク設置をお願いいたします。
記載例:Women AI Initiative Japan「女性AI人材白書2026」
https://women-ai-initiative.jp/media/posts/women_ai_white_paper_2026
■一般社団法人Women AI Initiative Japan 概要
名称:一般社団法人Women AI Initiative Japan所在地:東京都渋谷区道玄坂2丁目11−1 JMFビル渋谷03 5F
設立日:2025年5月14日
代表理事:國本 知里
ウェブサイト:https://women-ai-initiative.jp/
■ 本件に関するお問い合わせ
一般社団法人Women AI Initiative Japanウェブサイト:https://women-ai-initiative.jp/
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