産官学45名の円卓から、日本のイノベーションへ6つの提言 - PR TIMES|RBB TODAY

産官学45名の円卓から、日本のイノベーションへ6つの提言

経営者イノベーション委員会、メンバー・ラウンドテーブルの提言をまとめ、2027年2月25日に公開ラウンドテーブル開催へ

一般社団法人Japan Innovation Network(JIN)が統括本部を務める「経営者イノベーション委員会」(EIC:Executive Innovation Committee)は、2026年8月3日に神田明神(東京都千代田区)で開催した「第3回 経営者イノベーション・ラウンドテーブル」での議論を6つの提言にとりまとめました。

■ 2つのラウンドテーブル
EICは、性格の異なる2種類のラウンドテーブルを年間サイクルで運営しています。「メンバー・ラウンドテーブル」(8月開催)は、委員を中心とする少人数の円卓です。チャタムハウスルールのもと、産官学のリーダーが肩書きを脇に置いて構想を交わす場であり、率直な議論を担保するために非公開としています。「公開ラウンドテーブル」(2月開催)は、より広い専門家、第一線の実務家、若い世代を巻き込んで議論する開かれた場です。「メンバー・ラウンドテーブル」で立ち上がった構想を、より多様な参加者によって検証し、鍛え直す機会と位置づけています。構想を立ち上げる場と、それを開いて検証する場。この2つを往復させることが、EICの方法論の中核です。

■ 第3回 経営者イノベーション・ラウンドテーブル(メンバー・ラウンドテーブル)の成果
今回のラウンドテーブルには産官学のリーダー45名が参加し、冒頭、経済史家である岡崎哲二氏(明治学院大学教授/東京大学名誉教授)による講演で、現在の日本型経済システムの原型が戦時統制経済に由来することを確認しました。制度が歴史的な設計物であると共有されない限り、制度は動かせる対象として見えてこないためです。



その後、創造産業、環境イノベーション、イノベーション・ディストリクト、経済安全保障という4つのテーマ別のテーブルで議論を行い、参加者の自組織での実践が語られました。次に、テーマ別から産官学のセクター別に座り直し、今度は自セクターが果たせていない役割について語られました。



【4つの構造課題】
本ラウンドテーブルでは、領域がまったく異なる4つの卓が、同時に同じ課題を挙げました。

1. 分断 -「同じ日本語なのに言葉が通じない」。共通言語と翻訳機能の欠落
2. 時間軸の不整合 - 10~15年を要する事業と、四半期・単年度で動く意思決定
3. 失敗を資産にできない評価軸 - 新規事業と既存事業を同一のROI基準で測る構造
4. 越境人材の不在 - つなぎ手に定義・選抜・権限・報酬のいずれもない

日本に欠けているのは、資源でも技術でも創造性でもなく、それらを社会的価値へ変換する機構である--これが、この日最も強く共有された認識でした。

【6つの提言】
1. つなぎ手を職能として立てる
2. すでにある”場”を交差点として使う
3. 時間軸をそろえる
4. 失敗を資産にする
5. 実務知を制度設計の入口に
6. 次世代を主体に

この提言は、行政への要望という形式ではありません。産官学それぞれが自ら何を引き受けるかを明確にした「相互コミットメント」です。提言の詳細は、今後、順次公開していく予定です。



■ 今後の展開
2027年2月25日開催予定の「公開ラウンドテーブル」には海外から専門家を招き、日本のイノベーションを外側からの視点で照らし直します。あわせて「イノベーション・エコシステム研究会」を発足させ、一連の議論を政策提言の白書として集約する予定です。

なお、EICでは活動の柱のひとつである「システマティック・イノベーション経営賞」(SIMA: Systematic Innovation Management Award)の本年度(SIMA2027)の審査も開始しました。SIMA2027の審査・運営体制は以下のとおりです。

[審査アドバイザー](50音順・敬称略)
大嶋洋一(東京科学大学 副学長 兼 産学共創機構 機構長、教授)
田中里沙(事業構想大学院大学 学長)
玉田俊平太(関西学院大学 イノベーション・システム研究センター長)
西垣淳子(政策研究大学院大学 政策研究院 特任教授)
濱口秀司(ビジネスデザイナー)
白坂成功(Japan Innovation Network理事/慶應義塾大学大学院 システムデザイン・マネジメント研究科 委員長、教授)
原 弘美(SAPジャパン株式会社 常務執行役員/SAP Labs Japan マネージングディレクター)
橋本大也(デジタルハリウッド大学デジタルコミュニケーション学部 教授)
[総合アドバイザー](50音順・敬称略)
加藤公敬(元日本デザイン振興会 常務理事)
マグナス・カールソン(Amplify パートナー)
[総合責任者]
紺野 登(Japan Innovation Network Chairperson 理事)
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「経営者イノベーション委員会」(EIC:Executive Innovation Committee)について:今後の日本の社会と経済を、イノベーションを通じて生き生きとしたものにするための施策を討議し、その内容を広く社会に啓発することをめざして2025年4月に設立。会員企業と専門家や実践者からなる委員が参加し、「経営者イノベーション・ラウンドテーブル」の開催と「システマティック・イノベーション経営賞」の企画・運営を活動の柱としている。Japan Innovation Networkに統括本部を置き、株式会社三井住友フィナンシャルグループ、富士通株式会社、日本たばこ産業株式会社、ダイキン工業株式会社、東急株式会社、TDK株式会社、コクヨ株式会社、三菱地所株式会社、株式会社リコーが企業委員を務める。産業競争力懇談会(COCN)、株式会社インターネットイニシアティブ(IIJ)、一般社団法人Future Center Alliance Japan(FCAJ)が後援。https://transformjapan.org/introduction_eirt/

一般社団法人Japan Innovation Network(JIN)について:日本を「すべての組織からイノベーションが起こる国へ」を目的に2013年に設立。これまで100社以上の日本の大手上場企業から中小企業に至るまで、企業のイノベーション・マネジメントシステム(IMS)の導入やイノベーション・プロジェクトの支援を実施。また、国際標準化機構(ISO)の多国籍委員会で日本を代表してIMSの規格開発を行う日本唯一の国内審議団体として、国内の意見集約、規格開発、国際交渉を担う。https://ji-network.org/

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