合同会社サモテク(本社:愛知県名古屋市西区、代表:保母 真吾)は、中小企業庁「M&A支援機関登録制度」の登録支援機関データベースから、2026年11月5日に掲載されていた全3,426機関の届出を取得し、愛知・岐阜・三重・静岡の東海4県に本店がある280機関について、機関の種類・支援する地域・手数料の届出を集計しました。あわせて、仲介の業務がある機関が届け出た料率表・最低手数料・着手金などを、同じ条件の仮の会社に当てはめ、譲渡額3,000万円と1億円のときの手数料を機関ごとに試算しました。
その結果、譲渡額3,000万円の会社では、東海4県の手数料(税込)の中央値は363万円(譲渡額の12.1%)で、全国の330万円(11.0%)を上回りました。一方、譲渡額1億円では4県とも605万~660万円と全国(605万円)に近く、県による差は譲渡額が小さいほうで大きく出ることが分かりました。
調査結果のポイント
- 東海4県に本店がある国の登録機関は280(全国の8.2%)。愛知県171・岐阜県37・三重県17・静岡県55で、金融機関の割合は11.8%と、全国(6.0%)の約2倍でした
- 譲渡額3,000万円の手数料(税込)の中央値は、4県で363万円と全国の330万円を上回りました。県別では岐阜県292万円・愛知県363万円・三重県363万円・静岡県550万円です
- 成功報酬の部分だけで比べると、4県の中央値は全国と同じ330万円でした。4県では、成功報酬とは別に払う着手金・中間金の金額を届け出た機関が、計算できた機関の27.4%(全国21.1%)あり、これを足すと363万円になります
- 譲渡額3,000万円では、4県の機関の55%で、料率ではなく最低手数料で手数料が決まりました(静岡県76%・三重県67%)。譲渡額1億円では17%に下がります
- 同じ譲渡額3,000万円でも、4県の機関の手数料は、安い順に並べて下から1割の位置で165万円、上から1割の位置で約1,160万円と、約7倍の開きがありました
調査の方法
- 使ったデータ:中小企業庁 M&A支援機関登録制度 登録支援機関データベース。2026年11月5日に、掲載されていた全3,426機関の届出を取得しました
- 対象:「本店都道府県」が愛知県・岐阜県・三重県・静岡県の280機関(法人と個人の登録を含む)。全国との比較には、全3,426機関を使いました
- 集計した項目:機関の種類、支援する都道府県、仲介の業務の有無、仲介の売り手側の最低手数料・料率表・着手金・中間金の届出
- 手数料の試算:各機関の料率表(レーマン方式の段階と、料率を掛ける基準となる金額の種類)・最低手数料・成功報酬とは別に払う着手金と中間金を、譲渡額だけを変えた同じ仮の会社に当てはめて計算しました。条件は「結果4」の下に書いています
- 中央値:数を小さい順に並べた真ん中の値です。最低手数料は、数が偶数のときは真ん中の2つの平均、手数料の試算は真ん中の2つの低いほうを使いました
- 集計と試算:合同会社サモテク
市町別の機関の数や、専従者・成約件数の届出など、県ごとのより細かい表は、次のページに載せています。
https://ma-tsushinbo.com/guide/ma-data-tokai/
結果1:本店がある機関の数と種類

種類は、データベースの「M&A支援機関の種類」の大きな分け方です。「経営コンサル・その他」は、経営コンサルのほか、M&Aプラットフォーマーなどです。かっこの中は、その県の機関に占める割合です。
- 愛知県の171機関のうち125機関(73%)は、本店が名古屋市にありました
- 4県の金融機関33機関のうち23機関は信用金庫・信用組合で、全国の信用金庫・信用組合102機関の2割余りが、東海4県に本店を置いています
- 士業等専門家106機関の内訳は、税理士52・公認会計士22・中小企業診断士20などです。M&A専門業者の割合は23.6%で、全国の34.5%より低くなりました
結果2:支援する地域
- 各機関は、支援する都道府県を届け出ています。その県の名前か「全国」を届け出た機関は、愛知県2,448・岐阜県2,383・三重県2,376・静岡県2,401と、4県とも2,300を超えました。その9割超は、支援先を「全国」と届け出た機関です
- 「全国」ではなく県の名前を挙げた機関は、愛知県224・岐阜県159・三重県152・静岡県177でした。岐阜県・三重県・静岡県の名前を挙げた機関では、本店が愛知県の機関がいちばん多く、それぞれ60・58・47機関でした
結果3:最低手数料と着手金

最低手数料は、仲介の売り手側の届出(税抜)です。全国の中央値は、入力の誤りとみられる10億円以上の3件を除いています。着手金ありの割合は、仲介の業務がある機関に占める割合です。
- 最低手数料の中央値は、4県を合わせると全国と同じ300万円でした。一方、着手金があると届け出た機関の割合は54.5%で、全国の41.1%より13.4ポイント高く、岐阜県では72.2%でした

東海4県のM&A仲介・支援機関の数と、最低手数料の中央値(国の登録データ・2026年11月5日取得)
結果4:譲渡額3,000万円と1億円の手数料の試算

手数料(税込)の中央値です。かっこの中は、譲渡額に対する割合です。全国の1億円は、計算できた2,496機関の値です。
- 成功報酬の部分だけの中央値は、譲渡額3,000万円で4県も全国も330万円でした。成功報酬とは別に払う着手金・中間金を足すと、4県は363万円になります(そうした届出がある機関は、計算できた機関の4県で27.4%、全国で21.1%)
- 県の並びは譲渡額で入れ替わりました。静岡県は3,000万円では4県でいちばん高い550万円ですが、1億円では全国と同じ605万円です。岐阜県は逆に、3,000万円ではいちばん低い292万円で、1億円ではいちばん高い660万円でした
試算の条件
- 仮の会社:譲渡額を3,000万円か1億円とし、負債の合計は譲渡額の半分、有利子負債は譲渡額の2割、現預金は譲渡額の1割、役員借入金はなしとしました。料率を掛ける基準を、譲渡額ではなく「移動総資産」や「企業価値」と届け出た機関があるためです
- 計算:届出の料率表で計算した額が最低手数料より小さいときは最低手数料とし、成功報酬に含まない着手金・中間金を足して、消費税10%を加えました。月額報酬は期間が分からないため足していません
- 除いた届出:定額などで計算できないもの、料率表が読み取れないもの、手数料が譲渡額を上回るもの、売り手から成功報酬を取らないもの、入力の誤りとみられるもの(最低手数料が10億円以上など)
- 対象:本店がその県にあり、仲介の業務がある機関の、仲介の売り手側の届出
全国と比べて見えた東海4県の特徴
- 金融機関、とくに信用金庫・信用組合の割合が高く、M&A専門業者の割合は低めです
- 最低手数料の中央値は全国と同じでも、着手金を届け出た機関が多く、成功報酬とは別に払う着手金・中間金の分だけ、小さな会社の手数料の中央値が全国より高くなりました
- 県による差は譲渡額3,000万円で大きく、1億円では4県とも全国に近い値でした
- 県の名前を挙げて支援する機関では、岐阜県・三重県・静岡県とも、本店が愛知県の機関がいちばん多くなりました
調査を行った理由
会社を売ることを考え始めた社長が、最初につまずきやすいのが手数料です。仲介会社の手数料は、譲渡額に料率を掛ける「レーマン方式」が多い一方で、会社が小さいほど「最低手数料」で決まり、料率どおりになりません。
中小企業庁は2021年8月にM&A支援機関登録制度を始め、登録した機関の手数料の体系などをデータベースで公開しています。ただ、3,000を超える機関の届出を、社長が一つずつ読み比べるのは大変です。そこで、東海の社長が地元の状況を知る手がかりになるよう、県ごとに集計し、届出から譲渡額ごとの手数料を試算しました。
データを見るときの注意
- 届出は各機関の自己申告で、国が中身を確かめたものではありません
- 県の中央値は、機関が少ないとぶれやすく、譲渡額によって並びも変わります。県の値で決めず、自分の会社の金額で、一つひとつの機関の届出を確かめてください
- 本データは国の公開データを当社が加工したもので、中小企業庁の確認を受けたものではありません
データの引用について
表や図は、出典を書けば自由にお使いいただけます。連絡は要りません。
出典の書き方(例):M&A仲介の通信簿の集計(中小企業庁 M&A支援機関登録制度のデータを加工・2026年11月5日取得)
Web でお使いのときは、https://ma-tsushinbo.com/guide/ma-data-tokai/ へのリンクを添えていただけると、読む方が元の表と計算の方法を確かめられます。県ごとの元の数が必要な報道の方は、下のお問い合わせ先までご連絡ください。
「M&A仲介の通信簿」について
国のデータベースの届出から、仲介会社ごとの手数料を同じ決まりで計算して載せているサイトです。今回の試算と同じ計算で、会社の譲渡額を入れると、機関ごとの手数料(税込)と、手元に残る額の目安を無料で計算できます。
- 手数料の計算機:https://ma-tsushinbo.com/calc/
- 全機関の届出と手数料の試算のダウンロード(CSV・出典を書けば自由に使えます):https://ma-tsushinbo.com/data/fees.csv
- 計算の決まりとデータの出どころ:https://ma-tsushinbo.com/data/
- 運営者と中立性の方針:https://ma-tsushinbo.com/about/
当社は、仲介も FA もしておらず、国の登録機関でもありません。計算機の並び順は、届出から計算した手数料の安い順だけで決め、提携しているかどうかでは変えません。運営は、社長からの相談を受けた提携先の仲介会社から受け取る紹介料で行い、そのことをサイトで公開しています。

手数料の計算機の画面(譲渡額3,000万円で計算した例・国の登録データ2026年11月5日取得)
会社概要
- 会社名:合同会社サモテク
- 所在地:愛知県名古屋市西区那古野二丁目14番1号
- 代表者:保母 真吾
- 事業内容:中小企業のAI導入支援・研修・Web制作、比較サイト「M&A仲介の通信簿」の運営
- URL:https://samoyed-tech.com/
- M&A仲介の通信簿:https://ma-tsushinbo.com/
本件に関するお問い合わせ
合同会社サモテク M&A仲介の通信簿 担当
メール:info@ma-tsushinbo.com
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