インテルとマイクロン、世界初の20nmプロセス技術に基づくフラッシュメモリの量産開始
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両社の合弁会社であるIMフラッシュ・テクノロジー(IMFT)では、20nmプロセス技術に基づく128Gb NAND型フラッシュメモリのダイ8個を使用し、指先サイズのパッケージに収めることで、業界で初めて1テラビット(Tb)のデータ・ストレージを実現した。この128GbNAND型フラッシュメモリは、ONFI3.0規格に準拠しており、333M転送/秒を実現した製品となっている。
さらに両社は20nmプロセス技術において、従来のアーキテクチャーとは異なる新型セル構造を採用し、今回の微細化を可能にしたことを公表した。両社の20nmプロセス技術では、業界初の平面セル構造を採用したことにより新しいプロセス技術特有の問題を克服し、旧世代と同等の性能と信頼性を実現したという。この平面セル構造はNAND型フラッシュメモリの製造に初めてHi-Kメタルゲートを採用したことで、標準的なフローティング・ゲート・セルに見られる微細化の課題を克服することに成功している。
高性能NAND型フラッシュメモリに対する需要には、データ・ストレージの成長、クラウドへの移行、ポータブル機器の急増という、相互に関連する3つの市場トレンドが大きく影響している。インテルとマイクロンは、20nmプロセス技術に基づく64Gb NAND型フラッシュメモリー製品の量産を今月開始し、2012年に128Gb製品への移行を進める計画だ。128Gb製品のサンプル出荷は2012年1月に開始予定で、2012年前半には量産を開始する計画となっている。
《冨岡晶》
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