RIMが決算発表、予想以上の業績悪化で社員の3割を削減
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売り上げは28億ドルで、これは前年同期の42億ドルから実に33%の減少。利益は5億1,800ドルの損失となり、1株あたりでは99セントの損失となった。前年同期は6億9,500万ドルの利益を出していた。
売上の減少は当然ながら、主力製品であるBlackBerryの販売不振が原因。出荷台数は前年同期の1,110万台から782万台まで減少した。RIMは5月末に業績見通しを下方修正し、その時点で3000人規模のリストラを開始しているとされていたが、今回の決算はその予想よりさらに損失が大きかった。これを受けて、社員5000人を削減することも発表された。これは同社の全社員1万6,500人の3割に当たる。
さらに、今年後半に発売が予定されていたBlackBerry 10搭載端末の発売が遅れることも発表された。BlackBerry 10は同社の復活の切り札として期待されているが、なかなか開発が進まず、その間に業績が下がり続けている。
かつては米国でiPhoneと人気を二分していたBlackBerryは、現在では欧米の市場でほとんど競争力を失っている。インドなどの新興市場に投入している低価格モデルが業績を支えている状況だ。こうしたことから投資家のRIMに対する失望は大きく、決算発表を受けて株価は約2割下落した。
《山田 正昭》
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