出揃った電子書籍端末、「マンガを楽しみたい」ならどれがオススメ? | RBB TODAY

出揃った電子書籍端末、「マンガを楽しみたい」ならどれがオススメ?

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6インチサイズの電子書籍端末
6インチサイズの電子書籍端末 全 4 枚
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 「電子書籍元年」と言われつつ、ずっと夜明け前のような状態が続いていた、日本の電子書籍シーン。しかし2012年、各社からようやく、納得できる電子書籍端末が出揃い、ついに本格的な電子書籍シーンが開幕した。

 iPadの発売と大ヒットで、まずタブレット端末自体の普及がスタート。そこに、電子ペーパーを採用し、低消費電力・軽量・目に優しいといった要素を備えた、電子書籍専用端末が登場する。ソニーから「Sony Reader」が発売されたのを皮切りに、楽天が大きな話題とともに「kobo」で参入、そして欧米で人気を集めた「Kindle」が日本でも発売となった。さらに、電子書店であるBookLiveからも、電子書籍専用端末「Lideo」の発売がアナウンスされている。

 こうして、ついに本当の「電子書籍元年」と言える記念すべきイヤーとなった2012年だが、実際にどの端末を選ぶとよいか、嬉しい悩みも出てきている。6インチサイズでは「kobo glo」「Kindle paperwhite」「Lideo」「Sony Reader」、オーバー7インチサイズでは「kobo Arc」「iPad mini」「Kindle Fire HD」「Nexus 7」といったところが、主な選択肢になるだろう。各機のスぺックを別途表にしたので、それを選択の参考にしてほしい。

 電子書籍端末の魅力としては、まずやはり「蔵書を気軽に持ち歩ける」ということに尽きるだろう。「気軽さ」では、紙の書籍でもいいという意見に抗しがたいが、何百冊の本を自由に持ち歩けるのは、愛書家ならではの快感だ。またマンガ書籍などは10~30分で読み終われるため、何度もダウンロードするのは面倒だろう。そしてもう1つ、「文字の大きさを変更できる」点もあげられる。これも、紙の書籍では難しい。「小説などを大きな文字で眼に負担を掛けずに読みたい」というシルバー世代のユーザーも多いだろう。

 6インチ機種をそういった観点で見ると、「Lideo」はサイズ・重さともに優れているが、未発売なのでまだ分からない部分がある。また価格が「kobo glo」「Kindle paperwhite」より500円ほど高い。「Sony Reader」はもっとも軽いが、他機種より相対的に価格が高いのがネックか。またフォントが1種類8サイズしかないのが、気になる人もいるかもしれない。

 「kobo glo」「Kindle paperwhite」は、バランスがとれた良好機種といえるだろう。「kobo glo」のほうが内蔵メモリの使用可能領域が1GBと、若干少ない(「Kindle paperwhite」は1.25GB)が、重量・サイズに関しては185gと30g近く「Kindle paperwhite」より軽い。サイズでも、「Kindle paperwhite」より一回り小さい。これは6インチサイズではバカにできない差だ。また「kobo glo」は、「Kindle paperwhite」にない魅力として、microSDカード(最大32GB)によるメモリ拡張が可能なため、コミックだと約600~1,500冊、書籍の場合だと約3万冊分を持ち運ぶことが可能だ。ちなみに外部メモリは「Sony Reader」も利用可能だ。

 小説などの文字主体の書籍、読んだ書籍は読み捨てで、どんどんメモリから消すという人なら、どの機種でもいいが、「大量のマンガ電子書籍を、いつも持ち歩きたい」という読書スタイルには、「kobo glo」が良さそうだ。

 ちなみにkoboでは30日まで「スーパー読書まつり」を開催中。「koboイーブックストア」で販売されている全電子ブックを対象に、期間中、購入したコンテンツ数に応じて、ポイントが最大10倍まで倍付けになるキャンペーンとなっている。さらに、特定の作品や対象となる出版社の作品を併せて購入することで、最大20倍のポイントが付与されるとのこと。

 なおオーバー7インチサイズの電子書籍端末は、「iPad mini」「Nexus 7」という汎用端末機種を除けば、実質「kobo Arc」と「Kindle Fire HD」の一騎打ち。スペック的には一長一短があり、これまた悩むため、「kobo Arc」の発売日・価格決定に期待したい。

《冨岡晶》

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