ET2013開催速報……“IoT”の時代を見据えた「つなげる技術」にフォーカス! | RBB TODAY

ET2013開催速報……“IoT”の時代を見据えた「つなげる技術」にフォーカス!

エンタープライズ ハードウェア
ET2013実行委員長 山田 敏行氏(横河ディジタルコンピュータ)
ET2013実行委員長 山田 敏行氏(横河ディジタルコンピュータ) 全 6 枚
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 組込みシステム技術協会(JASA)は、11月20日からパシフィコ横浜で開催される「組込み総合技術展」(Embedded Technology 2013、以下、ET2013)の概要について発表した。

 同技術展は、旧名称のMSTから数えて27回目の開催となる。今回のーゲットテーマは、成長が期待される6つの応用分野(スマートエネルギー、オートモティブ・交通システム、ロボティクス、モバイル・クラウド、スマートヘルスケア、スマートアグリ)に加え、さらに新しいゾーンを設営し、2つの目玉となるテーマを強化。またビジネスマッチングを意識した企画も展開する方針だという。

 具体的には「つなげる技術」にスポットを当てた「Be Connected with ET」ゾーン、需要が高まっている受託開発にフォーカスした「設計開発サービス」ゾーンが設置される。まず前者の「Be Connected with ET」では、M2M関連技術などによって、世の中がどのように変わっていくのか? ということをテーマに展示が行なわれるそうだ。

 ET2013実行委員長の山田敏行氏は、「新成長産業6分野は組み込み技術がベースになっており、革命的に安価になった“つながる技術”と結びついて、すべてのものがインターネットに接続する“IoT”(Internet of Things)の時代になった。つながることで、すべてが変わる。応用分野が拡大しているため、それらを“Be Connected with ET”というゾーンで示していきたい」と抱負を述べた。

 一方、後者の「設計開発サービスゾーン」では、受託開発・サービスがキーワードになっている。「受託開発と言っても、大手の下請け業者ということではない。組込み技術が汎用的になり、誰もが利用できるようになったとき、何を提供するのかという点が問われてくる。そしてプロダクトからサービスの提供へと変わっていく。このゾーンは、お客様のニーズに応えられるトータルサービスを支援するためのものだ」(山田氏)と狙いを語る。

 さらに今回のイベントでは、ビジネスマッチングシステムを導入したこともポイントだ。来場者が知りたい企業の技術などを事前に登録し、企業にアプローチできるように工夫している。またドイツの「Embedded World」や、台湾の「Computex」といった展示会とパートナーシップを結び、海外からの出展者や来場者の動員も積極的に推進していくという。

■カンファレンスは展示会場内に。昨年好評を博した無料の技術セミナーも開催

 今回も新成長6分野において、ETアワードを実施する予定だ。イベントの中日にあたる11月21日には優秀な製品に対する表彰式も催される。またカンファレンス会場は、今回より展示会場の中に設けられるという。カンファレンスを見て、すぐに出展社に行けるようにするためだ。カンファレンスでは、ロボットなどのセッションも新たに追加される。現時点で明らかになっている主な講演は以下のとおり。新成長産業をリードする企業が数多く登場する予定だ。なおカンファレンスは、技術セミナーも含めて、すべてWebからの事前登録制となっている。

【基調講演】
・11/20(水)「進化し続ける車載電子制御システム」(トヨタ自動車)
・11/21(木)「生体センシング技術が切り開く次世代スマートヘルスケア」(オムロンヘルスケア)
・11/22(金)「次世代スマートハウス向けエネルギーシステムのチャレンジ」(村田製作所)

【招待講演】
・11/22(金)「組込みデバイスの可能性が広がる~真のインテリジェントシステム構築方法」(マイクロソフト)

【特別講演】
・11/20(水)「ウェブ社会からファブ社会へ~3Dプリンターとは何か? その可能性とファブりケーションへのインパクト」(慶応義塾大学)
・11/20(水)「組込みシステム産業の課題と政策展開」(経済産業省)
・「ビッグデータと組込みシステム技術」(東京大学)

 また、パネルセッションも会期中3日間にわたり実施されるが、新しい技術キーワードとして「制御システムセキュリティ」が取り上げられるという。初日(11/20)には「機能安全の次に来た制御システムセキュリティに波」をテーマにIPAがセッションを行なう。

 一方、90分の技術セミナーは、昨年に引き続き「無料提供」とするそうだ。本来であれば数万円ぐらいかかる濃い内容のセミナーであり、前回は大変好評だったという。

《井上猛雄》

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