東京五輪開催は都心・湾岸開発の好機? 実現希望トップは「三環状道路」 | RBB TODAY

東京五輪開催は都心・湾岸開発の好機? 実現希望トップは「三環状道路」

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東京五輪に期待する日本への効果(複数回答)
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 建設業界に特化した技術系人材派遣・人材紹介サービスを行うエヌ・アンド・シーは11月25日、関東在住のビジネスパーソンを対象に実施した、「2020五輪開催による経済効果と都心・湾岸開発」に関する意識調査の結果を発表した。

 調査期間は10月24日~28日で、20歳~59歳の関東在住のビジネスパーソン2,000名から回答を得た(男性1,000サンプル/女性1,000サンプル)。

 まず「東京五輪に期待する日本への効果」について聞いたところ、もっとも多かったのは「経済効果」で76.5%で大多数となった。アベノミクス“第4の矢”とも呼ばれており、やはり日本経済に対する大きなインパクトが予想されているようだ。

 それ以外では「スポーツ振興」36.9%、「東日本大震災被災地復興の加速化」30.9%、「都心・湾岸エリアの開発の進展や交通網拡充」30.0%、「日本人の自信回復や未来志向の高まり」23.6%、「バリアフリー社会の進展」19.8%、「首都直下型巨大地震対策の進展」18.8%などの意見が寄せられた。

 世界中から訪れる観光客の滞在や、各種競技場など37会場の整備などによる経済効果が予想されるが、「東京五輪開催による経済効果が大きいと予想している業界」を聞いたところ、1位「観光・ホテル」80.6%、2位「建築・建設」62.8%、3位「飲食」55.4%がトップ3となった。ちなみに、「建築・建設」業界は、20代50.4%、30代59.3%、40代69.6%、50代70.6%と、年代が上がるほど経済効果が大きいと予想する割合が高くなった。

 なお東京五輪前後の7年間で、「『上昇する(増える)と思う』『どちらかと言えば上昇すると思う』経済指標」について聞くと、「住宅価格や地価」(五輪前89.6%、五輪後77.3%)、「日経平均株価」(五輪前88.8%、五輪後75.7%)、「人材派遣」(五輪前86.4%、五輪後73.6%)が上位となった。

 さらに、「五輪開催を契機とした開発」として、交通インフラ整備計画について具体的に聞くと「実現を希望する」割合がもっとも高かったのは、「首都圏三環状道路(首都高速中央環状線、東京外かく環状道路、首都圏中央連絡自動車道)の整備」で65.3%だった。首都圏三環状道路は、首都圏の道路交通の骨格として計画された「3環状9放射のネットワーク」を構成する環状方向の3つの高速道路であり、渋滞緩和や環境改善、物流、商業施設の発展に寄与する見込みのため、実現を期待する声が多いようだ。

 そのほかでは「年間発着枠の増量など首都圏の空港機能の強化」56.7%、「『銀座-築地-晴海』を結ぶLRT(次世代型路面電車システム)」52.0%も、過半数のビジネスパーソンが支持した。

《冨岡晶》

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