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【連載「視点」】従来の写真販売ビジネスを変えた!攻めの着眼点とは?

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フォトクリエイト代表取締役社長・白砂晃氏
フォトクリエイト代表取締役社長・白砂晃氏 全 6 枚
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■柱になる2つのビジネスモデル

「(学校で販売される)運動会の写真にはこういう写真はないですよね」。白砂氏が見せた写真は、バトンを持って必死に走っている小学生の女の子の縦イチのアップ写真だ。高性能なデジタルカメラが普及した現在でも、プロでなければ撮影できない写真であることがわかる。また、代表的な卒業アルバムについても、白砂氏こう話す。「小学校の場合、5年、6年を中心に撮るんです。しかし、3年生~4年生のころの写真を撮るとメチャメチャ売れるんです。売上げは3倍になります。低学年の写真は、幼稚園から引き継いでくるものなので、親御さんは買いたくて仕方ないんです」。またひとつのイベントで掲示できる写真は300カットがせいぜいだったものが、ネットで販売される場合には1000~2000カットにも増えるという。

 同社のビジネスモデルは2つに大別される。契約のカメラマンがイベントを撮影するタイプ(インターネット写真サービス事業)と、同社のシステムをカメラマンに使ってもらうASP(フォトクラウド事業)だ。これまでは学校に直接営業をかけ、同社のテクニックや知見を広めてきた。その数は500校にのぼる。ところが、3年前からその営業をパタリとやめたという。「実は、学校と地域の写真家は数十年の付き合いがあったりします。それをリプレイスするのはハードで現実的ではないんです」(白砂氏)。地域のカメラマンには学校と良好な関係を維持してもらいつつ、写真の販売システムを無料で使ってもらう。そのかわり売上げの3割をバックしてもらう。最初のうちはこのやり方がなかなか理解してもらえなかった。「プリントしたものでないとダメだ、と断られることもあるんですが、実際そんなことを言ってる親御さんは少ないんです」「また、地方のカメラマンは子供たちを万遍なく撮らないと怒られるので、個人のスナップ写真のようなものは、なかなか撮影できないんです。彼らは怒られてきた文化なんで、チャレンジしていくよりもリスクヘッジをとる傾向にある」と白砂氏は振り返るが、最近ではシステムの良さに気が付いて取引きをするところが増えているという。カメラマンもシステムを使うことによって、本来の業務である撮影に集中できる。ちなみにシステムは自前により市価の10分の1のコストで構築。大阪にもデータのバックアップをとり二重化している。

 しかし、少子化という側面を見ると学校をビジネス領域のひとつにすることこそリスクがあるのではないかと考えてしまう。それについて白砂氏は、学校を明確なターゲットにしており、まだまだ伸びしろがあると反論する。従来の写真は売れる低学年をあまりとらえていないし、撮影のイベント機会が限られているという。「幼稚園をとってみても、運動会や学芸会はよく撮影されてました。しかし、入園からはじまって、遠足、プール開き、七夕、お泊り保育、お芋堀り……毎月1回はイベントがあるんですよ」。地域のカメラマンと連携しつつ、何をどう撮影すれば売れるかというノウハウを伝授し、販売する写真もこれまでの数倍に伸ばしていく。同社のフォトクラウド事業は学校関係だけではないが、前年比127%で伸びている(6月期)。
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《RBB TODAY》

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