【インタビュー】あらゆる体験の“きっかけ”を目指す!会員1000万人を突破した「auスマートパス」 | RBB TODAY

【インタビュー】あらゆる体験の“きっかけ”を目指す!会員1000万人を突破した「auスマートパス」

ブロードバンド 回線・サービス
KDDI auスマートパス推進部長・繁田光平氏
KDDI auスマートパス推進部長・繁田光平氏 全 8 枚
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 さまざまなアプリやストレージサービス、クーポンやポイントサービスなどが月額372円(以下すべて税抜)の定額制で使い放題となる「auスマートパス」。同サービスは2012年3月1日にスタートし、サービス拡充やUIの改変などを経て、2014年3月17日、開始約2年で会員数1000万人を突破した。サービス開始から1000万会員突破に至るまでの取組み、そして今後の展望について、KDDI auスマートパス推進部長・繁田光平氏に話を聞いた。

■新たな市場の活性化につながる手応えも

――サービス開始から1000万会員突破まで、振り返ってみるとどんな2年間だったでしょうか?

サービス開始からちょうど2年で、1年に約500万人ずつ会員になっていただいて1000万人まで到達できました。最初の1年目はアプリ取り放題を軸にしてアピールしつつ、iPhoneの投入に合わせてWebコンテンツも充実させたという1年でした。その後、スマホの普及も進み、「スマホが大好き!」というよりは「周りが持ち始めたから」という理由でスマホを持つ方も多くなってきました。そこで、アプリに完全に軸足を置いたままではなくそれ以外のメリットもあった上で、しっかりお得に感じていただけるものを打ち出していく。そうでないと次の500万(累計1000万人)は難しいだろうと考えてこの1年はやってきました。

思い返してみると、昨年の段階での特典は、あくまで100円引きのコーヒーチケットのようなものに留まっていました。それが今は「ラッキー」という表現のもとで多種多様なものに広がってきています。音楽ライブの優先予約や先行予約はもちろん、ライブに当選された方の中から、何名かに実際のアーティストの楽屋にお連れして、日常では味わえない体験をしていただけたり。ハワイ旅行と聞くと憧れのように感じていた方が、auスマートパスに入って、とても安い値段で行けるようになったり。「進撃の巨人」とコラボした限定コンテンツだったり。プレミアムな体験から、より日常的なものまで様々な特典を提供させて頂きました。

――多様な特典を提供してきた中で、特に印象に残っている取り組みはありますか?

ぴあと共同で「uP!!!」というエンタメサイトを立ち上げたのですが、その「uP!!!」を介して、auスマートパス会員様をイベントにご招待するという取り組みを行っています。印象的だったのは、会員限定のプレミアム感を出していくために先行予約や楽屋ご招待企画などを実施した中で、全く新しい層の方たちがライブに足を運んでくれるようになったことです。

これまでは、誰それのライブに行きたいという明確な目的を持った人がPCなどで情報を検索し、チケットを購入していました。一方auスマートパス経由で来られる方は、「ライブ大好き!」という方ばかりではありません。なんとなくスマホに目をやってみたらタイムラインに情報が流れてきたので、特典への応募にトライしてみたら当選して、「初めて来ました!」という方も多くいらっしゃる。auスマートパスをご利用いただくことで、その人がそれまで未経験だった何かに触れるきっかけを与えられれば、市場の活性化にもつながっていくと手応えを感じています。auスマートパスを通じてまだまだビジネスが広がっていく、というものを強く感じた一番分かり易い事例が、「uP!!!」における取り組みでした。

――「uP!!!」における取り組みで苦労された点はありますか?アーティスト側との交渉などもあるかと思うのですが

アーティスト側からよく言っていただくのは、ライブという場に新しいお客様をお連れすることもそうですが、モバイルという日常的に多くの人に見られている場所に露出ができるのは、今までにない接点だということで、喜んでもらっていると思います。ただ、ライブをやるとなっても、一度に何十万人も参加できるものではありません。1000名や2000名といった規模のライブに毎週のようにタイアップするという地道な繰り返しで、タフな取り組みでした。そうして各ライブにお客様をお連れして、アーティストの楽屋訪問などに向かうと、皆さん“一生の思い出”として記念写真を撮られたりする。そんな一生の思い出の手助けができていると考えると、今後もやっていきたいですし、苦労しつつも良かった点だと思います。

もう一点、苦労というか少し予想外だったのですが、auスマートパス経由で初めてライブに行くという行為がすごく気軽なものになっている反面、当日になって来ていただけない方も意外といらっしゃいました。そこの読みが難しいですね。これは今まで無かった現象であり、それだけ気軽にライブ・音楽イベントというものに向き合うきっかけを作れているのだと思いますが、もっと確実にライブ会場まで集客できる仕組みまで作れれば、さらに良い取り組みになっていくでしょう。
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《白石 雄太》

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