【木暮祐一のモバイルウォッチ】第47回 ドコモ新料金プランは得なのか?
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まずは1人で1台のスマートフォンを使う場合。もしまったく通話をしなければ、実質的な値上げになる上、データ通信量の上限も7GBから5GBになってしまう。しかし現実的には、長時間とは言わずとも、ちょっとした用事で短い通話をしたいと思う機会は何度もある。ボーダーラインを計算すると、現行プランで31分30秒以上通話した場合は新料金プランのほうがお得になる。通話料金は30秒20円なので、じつは数秒の通話(たとえば電話をしてみたけど留守番電話になっていたため、メッセージも残さず切ってしまったなど)でも20円かかるところに注意。実際には31分30秒使わなくてもそれなりの通話料が発生しているケースが実は多い。新料金プランではデータ通信量の上限が5GBまでとなったが、前述の筆者の事例で示したとおり一般的な使い方であれば十分に足りるデータ量。逆に言えばネットワークに負荷を掛けかねないヘビーユーザー対策ともいえそうな新料金プランとも言えそうだ(図1)。ライトユーザーならデータパックS(月額3,500円)という選択肢もある。
また、1人で複数台の端末を併用するユーザーも増えている。たとえばスマートフォンとタブレットを併用するような場合。じつは現行プランでは複数台割引(プラスXi割)があったが、新料金プランではこれが無くなるものの、合計金額は若干安くなる。ただし、使えるデータ通信量は現行プランでは各々7GBまで、計14GBを使うことができたが、これが新料金プランであると2台で5GBまでと大幅に減ることに。毎月どの程度のパケット量を使っているかを把握した上でプラン変更を考えたほうがよさそうだ。(図2)
■家族みんなで使うとお得感が増してくる
続いて、夫婦で使う場合など、2台のスマートフォンを利用しているケース。たとえば仕事で通話を相当利用するとか、データ通信の使い方が片方に偏って多いようなケースでは、データ通信量をシェアできるために新料金プランのほうがお得になってくることが考えられる。ただし、やはり通話料金が含まれるとはいえ基本使用料が上がる分、新料金プランのほうが高くなってしまう。データ通信量も減るので注意が必要。(図3)
スマートフォン2台とタブレットが1台という3台利用のケースを見てみよう。このケースでは電話料金合計自体は4,000円近く安くなる。しかし、利用可能なデータ通信量の合計は半減してしまうことに注意。とはいえ、10GBもあれば毎日動画を見るような使い方をしない限り、十分といえるのだが。(図4)
前述した夫婦2人でスマートフォンを利用しているシチュエーションで、仮に11年目という長期ユーザーの場合はどうなるか。今回の新料金プランでは、長期ユーザーへの割引施策が盛り込まれたが、しかもデータ通信料を割引するというのが目新しい。モバイルを使った通信の主役が通話からデータ通信に交代したことの証ともいえそうだ。この場合でも、割引額は決して大きいものではなく、図3のケースに比べ800円安くなるに留まる。長期割引ユーザーへのさらなる優遇策に期待したいところだ。(図5)
家族が3人という想定で、3人でスマートフォンを使っている場合のシミュレーションはどうなるか。家族に25歳以下が1人居る想定だ。これぐらいの台数になると、新料金にメリットが出てくる。基本料金合計では3,230円安くなる。ただしデータ通信量が半減する。家族全体のデータ通信量をよく検討した上でプラン変更を考えるべきだろう。データ通信量がオーバーした場合でも、1GBあたり1,000円で追加できるので、親はデータ通信よりも通話の利用が多く、データ通信は子どもが中心的に使っているといった家族の場合はお得感があるかもしれない。(図6)
さらに家族が多く、契約台数が多いほど、新料金プランはお得感が出てくる。極端なパターンだが、4人家族(夫婦+大学生+高校生)と祖父母でスマートフォンを使うというケースを見てみよう。現行プランの最安のシミュレーションで43,640円かかっていたものが、新料金プランでは31,000円と12,640円も安くなる。データ通信量の上限はやはり半減以下となるが、常識的な利用ではこれで十分だろう。(図7)
《木暮祐一》
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