【インタビュー】iPhone 6/6 Plus、重要なのは体感できる「実効速度」……ソフトバンク技術者に聞いた
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では、これだけの台数のiPhone 6が世に出回ったら、一体何が起きるのか? そこで気になるのが、通信におけるトラフィックの変化だ。新たにTD-LTEでの通信が可能となり、VoLTEへの対応も噂されているiPhone 6。これを多くの人が利用すれば、キャリアの通信サービスにおけるストロングポイントが一変する可能性もある。
このような状況の中で、各社は一体どのような戦略でiPhone 6商戦を戦っていくのか。今回は国内でいち早くiPhoneを導入した、ソフトバンクモバイル モバイルネットワーク企画本部 本部長の関和智弘氏に話を聞いてみた。
■TD-LTEで100Mbpsが当たり前の時代に
――まずは、iPhone 6はソフトバンクのどの周波数に対応したのか、改めて確認させてください。
関和:従来の2.1GHz、1.7GHz、900MHzに加え、今回新たにAXGP(TD-LTE互換。以下TD-LTE)網を運用している2.5GHzに対応しました。これは弊社の高速データ通信サービス「SoftBank 4G」が利用している周波数帯になります。4つの周波数帯が利用可能なのは、当社のみになります。
――TD-LTE網が利用できるようになったことで、どのようなメリットがありますか?
関和:従来のFD-LTEに対応した基地局に加え、、TD-LTEに対応する約5万局が加わり、広いエリアで2層による高速通信が可能となりました。端末とネットワークの両面から“Hybrid 4G LTE”が完成したことになり、112.5Mpbsと110Mbpsの二つの安定した最高のネットワーク環境を提供する準備できたと考えています。
――iPhone 6が登場したことによる、ソフトバンクユーザーのメリットとは何ですか?
関和:利用できる周波数帯が一つ増えたことで、従来の回線が混雑しているエリアでも、快適な速度で通信ができるようになります。また、TD-LTEを利用すれば、今まで以上に安定したスループットで通信することが可能です。
――ソフトバンクにおけるTD-LTEという電波のポジションを教えてください。
関和:TD-LTEのネットワークでは、その多くに既存のウィルコムの基地局を利用しています。その特徴は小セル化が進んでいることで、お客様が多いエリアでは相当な密度で展開しています。ですので、回線キャパシティが苦しい場所では、TD-LTEが加わることで、パケ詰まりなどを起こさずに済むようになります。
――FD-LTE網に比べると、通信速度は速くなるのでしょうか?
関和:相対的に見るとネットワークが空いているので、同じ場所でもTD-LTEの方がスピードが出やすいですね。都内ではFD-LTEで大体20Mbps前後出ているところで、30~40Mbpsで通信できるようになる。回線が混雑している状況でも、TD-LTEであれば維持できるでしょう。なので、iPhone 6を利用すれば、特に混雑しているような場所と時間で、いつもより通信速度が速くなると思います。
《丸田》
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