樹木希林、「やり残したことは何もない」
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映画『あん』は、詩人のドリアン助川の同名小説を、河瀬監督で映画化するもの。原作者であるドリアンが河瀬監督に直接「映画にしてほしい」と手紙を送り、映画化が実現した。樹木は、ハンセン病をわずらった主人公・徳江という難しい役を演じる。とある街にひっそりとただずむどら焼き屋「どら春」を舞台に、しがない雇われ店長と、近所に住む家庭の愛に飢えた少女、そして、どこからともなく「どら春」に現れた徳江の作る絶品アンコを通して、さまざまな人間ドラマを描く。
会見に際し樹木は、劇中であん作りの時に使った白い割烹着姿で登場。この映画のキャッチコピーである、“やり残したことは、ありませんか?”にちなんで、やり残したことを問われると、「やり残したことは何にもない。期待がないから。ただ、この仕事をした後に、もうちょっと心してやらなきゃいけなかったんじゃないかなぁと思った」と、樹木らしく飄々とコメントした。また、河瀬監督から「これを(樹木の)遺作として売りたいんじゃないんですか?」と言われていたことを明かし、会場の笑いを誘った。会見の最後では河瀬監督も、「撮影現場でやり残したことはない。樹木さんの遺作になるかわかりませんが」とジョークを披露した。
映画『あん』は、来年6月に全国公開が予定されている。
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