開発者に聞く、固定ネットワーク「Beyond 100G」に向けたファーウェイの取り組み
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■コストがかかるICチップの自社開発にも取り組む
ファーウェイでは「Beyond 100G」の実現に向けて、いまどのような技術開発に注力しているのだろうか。滝広氏に詳細をうかがった。
ネットワークの端に位置するIPコアルーターはファーウェイが長年独自のノウハウを蓄積してきたカテゴリーだ。現在のバックボーン向けコアルーター機器のトレンドについて、滝広氏は次のように説明する。「高機能・高性能化と同時に、低消費電力化が求められています。当社では環境に優しいグリーンデザインのコンセプトを掲げながら、チップセットの低消費電力化に開発の重点を置いてきました。チップの集約率を上げていくことが一つの課題となりますが、他にも装置全体のエアフローや、使わない部分の電源コントロールなどトータルで消費電力を抑える設計としています」。
ファーウェイが2008年頃に商品化していたコアルーターの消費電力は、1Gbpsのスループットを出すために15Wの電力を必要としていた。今年の最新製品では1W程度にまで省電力化が進み、来年はデバイスや放熱設計の進化を押し進めながら1Gbpsのスループットに対して消費電力1Wを切る計画がある。「ルーター製品を採用いただくお客様にとって、重量の大きな機器を導入するためには床の補強など追加の設備投資が必要になります。ご負担を軽減するためにも消費電力を下げるだけでなく、筐体の小型・軽量化は重要なテーマとして取り組んでいます」。
「Beyond 100G」の大容量データ伝送に関わる技術として、ファーウェイでは高度な研究開発力と半導体の設計能力により、ICチップの自社開発にも注力している。「ICチップに関しては先端技術の開発にも挑戦しながら、次世代のマーケットをリードしていくという意志を持って取り組んでいます」という滝広氏。200G/400Gという大容量のデータ信号を、安定的に長距離伝送するためのデジタルコヒーレント技術を実現するDSPチップがその一つだ。
また、100G超の高速伝送では、ユーザーエンドから送られてくる多数の1G~10G単位の信号を束ねて、バックボーンのネットワーク網に送り込むことが重要になるという。「100Gを超えてくれば、データのクロスコネクト処理を行うユニバーサルスイッチの役割がとても重要になってきます。200Gや400Gといった太い回線を効率よく使うには入ってくる信号を自由に束ねられることが必要です。OTN(光通信)だけでなく、パケットも統合して、ひとつの光の波長の上にOTN、TDM系とパケットを束ねて送れる技術も組み込んでいます」。
《山本 敦》
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