「3年後には100億円市場に成長させたい」……DMM.comがロボット事業をスタート
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
27日に開催された事業説明会には、代表取締役社長の松栄立也氏らが出席。松栄氏はロボット事業への参入について、「DMMは人との出会いで発展してきた企業。昨今は3Dプリンタ事業を始めて、オトナの工作所として『DMM.make AKIBA』を秋葉原の富士ソフトビルに開設した。実は富士ソフトで初めてロボットを見せていただいたことがきっかけで、“これは面白い”となりロボット事業がスタートした。これも当社にとって一つの”新しい出会い”。今後はさまざまなものをロボットという括りの中に入れながら、情報発信も含めて展開していく」と振り返りながら、『DMM.make ROBOTS』として推進していくと宣言した。
続いて、ロボット事業部の事業部長に就任する岡本康広氏が登壇。ロボットと一口に言ってもさまざまな形態の製品があるが、今回DMM.comが取り扱うことを決めたのは、コミュニケーション型、あるいはホビータイプのコンシューマー向けロボットだ。「DMM.make ROBOTS」の詳細な事業内容について岡本氏は、「現段階ではファクトリーオートメーションを支える産業分野のロボットが成長カテゴリーとされているが、今後はパーソナル向けのサービス分野で活躍するロボットが国内でも成長・拡大するとみている。当社が扱うのは、インターネットを通じてロボットどうしがつながり、データをシェアしながら成長していく“スマートロボット”だ」と説明する。
ワールドワイドではアメリカを中心にAIやクラウドを絡めながらロボットの商品化やビジネスとしての成長が活発化する中、日本ではロボットに関連するビジネスの起ち上がりが遅れていると岡本氏は指摘する。「理由として、一つには研究開発は活発だったが、ビジネスとしての視点に立てていなかったこと。二つめには日本全体の問題として、産業技術のガラパゴス化が進んでいて国際競争力が落ちていることが上げられる。日本にはロボットに関連する優秀な技術がたくさんあるのに束ね切れていない。それがつまり、ロボットを日本の技術としてアピールできていないことにつながっている」
では具体的にロボットキャリア事業として、同社はどのようなことを行うのか。岡本氏は「携帯電話のキャリア事業をイメージして欲しい」と説く。「ロボットの製造メーカー、要素技術を持たれている会社や大学などの研究施設、開発ベンチャーの皆様とアライアンスを組んで、DMMの資源を活かしながらオリジナルのロボットを企画開発する。当社では完成したスマートロボットをWebで販売し、ファームウェアやアプリなど、課金の仕組みも含め、クラウドを絡めたプラットフォームを構築しながら購入されるお客様のフロントエンドを運営していく」とコメント。
スマートロボットの開発・販売体制を整えるとともに、「DMMロボティクスクラウド」と呼ぶIoT環境を構築しながら、スマートロボットから行動解析データを蓄積、分析・レコメンドを行ったり、AIシステムの構築やバージョンアップを行いながら技術革新と、ユーザーへのフォローアップも行う仕組みも用意していきたいという。
《山本 敦》
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