【MWC 2015 Vol.37】ソニーモバイル社長・十時氏が語る「スーパーミッドレンジ」モデルの戦略とは?
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--- 「スーパーミッドレンジ」とはどんなカテゴリーなのか。
十時氏:図抜けたプレミアムモデルは日本で人気があるが、一方でワールドワイドにはミッドレンジのモデルが好まれるようだ。“Value for money”と呼ぶべきか、満足度が高く機能も豊富でお得な端末に期待が寄せられている。ここを起点にどんな製品がつくれるのかというテーマを掲げて開発された端末が「Xperia M4 Aqua」。今回はこれに「スーパーミッドレンジ」というカテゴリーを与えて紹介した。
--- 販売ターゲットは。
十時氏:ある特定のユーザーに絞るというよりも、できる限りグローバルに販売していく。スマートフォンは現代に暮らす私たちにとって生活の必需品。色々な機器をつなぐためのターミナルやハブになるものだから、何かに特化するというよりもゼネラルユースになるものの方が良いと判断している。
--- これまでのXperiaも既にスーパーミッドレンジと呼べるほどに多機能でハイクラスな端末だったのでは。どのように差別化を図っていくのか。
十時氏:それは今後検討していく課題。ミッドレンジクラスの端末の中でも、何を尖らせて、そのトレードオフとして何をそぎ落とすかがこれからやるべきことだと思う。
--- 今回はフラグシップのスマートフォンが発表されなかったが、その理由は。
十時氏:ワールドワイドでのスマートフォンの販売サイクルのコンセンサスは「フラグシップは年に一度」というもの。お客様が1台のスマートフォンを買って使う期間も少しずつ長くなりつつある。それを考慮する必要があると考えて判断した。
--- 国内ではソネットと一緒にどんなことをやるのか。
十時氏:ソネットはMVNO/MVNEのビジネスも展開している企業。そこに我々のデバイスを結びつけて、新しいサービスと市場をつくっていくという戦略はグループとして自然なもの。あとは私も元々ソネットにいた者なので、様々な可能性を追求していきたいと思っている。
--- チャレンジとベンチャー精神について可能性に触れていたが、ソニーグループ全体の中で、ソニーモバイルをどのような位置づけであると考えているのか。
十時氏:時間の経過とともに、ソニーモバイルの新規事業については少しずつお話するタイミングをつくりたい。ソニーモバイルは、ソニーグループが何か新しいことをやっていくための文化をつくる触媒になりたいというのが私の考え方。当社が得意とする「通信機能を持つ端末」には、実に様々な可能性がある。あいにく今期のビジネスでは皆様にご心配をおかけしているかもしれないが、当社としてはスマートフォンだけをやるわけではなく、通信機能としてどういう可能性があって、どういうお客様に新しい価値を提案できるのかを含めて、全体でのチャレンジを追求して行くつもりだ。
--- それは既存の携帯電話の価値概念を超えるものになるのか。
十時氏:スマートフォンというデバイスは良くできたフォームファクターだと思っている。これからはハブやターミナルの色合いが強くなるだろうと考えている。その周辺に機器をつなげて、新しいユーザー価値を提供していくモデルを一つは立てていきたい。また通信を軸とした新たなサービスモデルを組み立てていくことも大事だ。
《山本 敦》
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