KDDI田中社長が語る学割プラン強化の狙い……1GBのデータ定額プラン発表も示唆
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■ソフトバンクが発表済の「1GBデータプラン」の展開を示唆
プレゼンテーションの壇上で田中氏は、冒頭にKDDIが独自に調査した、auスマホの浸透率をグラフで紹介。これを見ると10~30代で80%を超えるボリュームゾーンが形成されていることが分かる。対して10代未満、60代以上への普及についてはこれからという状況を踏まえて、「それぞれのセグメントにあった端末やサービスを送り出していく」と田中氏は方針を語る。
同社では15歳から69歳までの男女1万人のユーザーにアンケートを募り、「スマホのデータニーズ」を調査。集めた声からは8GB~15GBを毎月使いたいという要望が10代のユーザーを中心に「70%」に到達するほど強く寄せられたという。分解していくと3~5GBが20%~30%と最大ボリュームを構成する。
総務省や政府による携帯電話料金の値下げ要請においても議論のポイントとなっている、データ容量をあまり使わないユーザー向けの「1GB」のプランについての効果についても触れた田中氏は「1GBで良いという方は60代前後のユーザーに多いと見込んでいる。もう少ししたら1GBプランを発表したい」とコメントした。
本日の発表会で長い時間を割いて紹介されたのが、学生向けにauのスマートフォン利用を促進するための各プランだ。田中氏は「2000年11月に初めて学割プランを発表したのがau。当時は学生の方々はお金がないということで、通話料をサポートするためのプランだったが、現在の学生はお金がないのではなく、むしろデータ容量が欲しいというニーズの方が高い」と説明。
アンケートに寄せられた声で特に、「通信制限を気にせずデータを使いたい」「Wi-Fiにオフロードしたけれどアクセスポイントを探すのが大変」「月末はソーシャルゲームのイベントが多いが、それまで通信量が持たない」「家族でシェアしている容量を自分が使い切らないかどうか気を遣う」という反響が多かったという。
「学生のユーザーがデータを利用される傾向を調べたら、5GB近辺のボリュームがすごく多いことがわかった。Wi-Fiオフロード率も59.6%に昇る。また3人に1人は毎月データ容量が制限を超過していることも分かった。何に使っているかといえば、大半がYouTubeやニコニコ動画などの動画ストリーミング視聴。結果として今、多くのユーザーが『スマホは不自由』と感じ始めているようだ」と田中氏は問題を提起。「では“あたらしい自由”をスローガンにしているauとして、今年の学割はドッカーンと考え方を変えてみなければと考え、ユーザーが25歳になるまで毎月5GBをプレゼントするサービスを新設した」と経緯を語った。
《山本 敦》
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