東京に日本最大級のバスターミナル誕生…1日1625便、300都市と連絡
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国道20号(甲州街道)の新宿跨線橋の老朽化による架け替えをきっかけに、関東地方整備局東京国道事務所が「新宿駅南口地区基盤整備事業」を計画。JR東日本の線路上部に人工地盤を設置して、新たな空間を造成した。
その一部に建てられたのが、4階建てのバスタ新宿だ。敷地面積に相当する2階部分は約1.47ヘクタール。2階は新宿駅に直結する歩行者空間だ。3階がバス降車とタクシー乗り場、4階が高速路線バスのターミナルになっている。
高速路線バスの停車場数は15バースあり、1日最大1625便の発着便数まで対応できる。新宿駅周辺から全国39都府県300都市と連絡する118事業者が運行する。発着便数、バース数、事業者数ともに日本一の規模だ。
バスタ新宿の運用で、新宿西口周辺19か所に分散していた高速バス乗降場が南口に集約された。新宿駅に直結、エスカレーターやエレベーターが充実しているので、利用者は乗降場までのアクセスがとても楽だ。高速バス利用者の列車から高速バスへの平均乗換所要時間は「半減する」(東京国道事務所)と見込まれる。さらに施設は壁面や屋上緑化でバス待ちも快適。隣接するJR東日本関連ルミネの商業施設「NEWoMAN」(ニューマン)には飲食店が充実し、バス待ちに利用できるスペースは、以前と比べると格段に増えた。
バスタ新宿に入るバスの在線管理には、ETCを活用する。4階に向かうバスは、車載器に登録された車両情報を使って利用可能な車両の場合だけゲートが開閉する仕組みだ。また、3階の降車スペースではETCで捉えたバス位置を、4階の管制室で補足し、在線管理を容易にした。
「バスタ新宿の発着便数は、年間でいちばん利用の多い夏場のピーク時を基準に設定されたもので、スタートしたばかりの現在は発着で1200便程度が利用中。一部は発車だけをバスタ新宿で行い、新宿に戻る降車は今までの停車場を使う会社もある。今後段階的に移行する予定」(同事務所)
新宿駅南口周辺のタクシーもバスタ新宿の中に収容された。国道20号線沿いに展開していたタクシー乗り場は廃止。新宿駅南口前の西新宿1丁目交差点~新宿4丁目交差点までの約500メートル間では乗降ができなくなった。
バスタ新宿、日本最大のバスターミナル誕生
《中島みなみ@レスポンス》
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