どんな人? 今後の事業展開は?ドコモ新社長の吉澤氏が就任会見
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吉澤氏は就任会見の冒頭、「ドコモは携帯だけでなく、ICT、IoT、ビッグデータ、AIなどの観点でも大きなポテンシャルを持っている事業者。大役を担うことになり身の引き締まる想いだが、同時にふつふつと闘志も燃えている」と現在の素直な気持ちを口にした。
吉澤氏はドコモがNTTから分社化した当初からドコモに在籍。これまで経営企画、ネットワーク開発、法人営業など幅広い分野で重要な責任者を歴任してきた。同氏らが開発した”夢の携帯電話”が世に出たのは1987年のこと。その第一号機は重量が約900gもあったというから、隔世の感がある。それから30年が経ち、いまや携帯電話はポケットに入るスマートフォンへと進化を遂げた。このスマートフォンを軸にしてNTTドコモでは今後、どのような事業を展開していくのだろうか。
吉澤氏は「“更なる価値”をお客さま、世の中へ提供し続ける。これがドコモの使命だと考えている」と言葉に力を込めた。そして、この実現には「モバイルICTの高度化×新たな発想×スピード」が必要だという。モバイルICTの高度化とは、デバイス、ネットワーク、ソフトウェアの進化を意味している。そして新たな発想、スピードについては「社内だけでなく、パートナーの皆様のアイデアを取り入れることで、新たな発想を生み出していく。速いものが遅いものを下すスピード競争の時代にあり、これまで以上にスピード感をもって取り組んでいきたい」と説明した。
新社長の就任会見で、とりわけ新味が感じられたのは吉澤氏が「生活に溶け込むパーソナルエージェントの開発に取り組みたい」と話した場面。Pepperのような家庭用ロボットの開発を目指しているのだろうか?詳細までは明かされなかったが、自然対話プラットフォームによりお客様との対話を可能にし、画像認識技術を人の目として利用、心に相当するものを開発してお客さまの行動を先読みする、そんなサービスで「お子さまから高齢の方々まで、安心安全を提供していきたい」とのことだった。
吉澤氏が考えるNTTドコモの理想像は、どのような姿なのだろうか。会見の最後にそのことに触れ、「パートナーからさまざまなアイデアを取り入れ、受け入れることでイノベーションを起こすオープンな会社」「社員ひとりひとりが活き活きとしている、楽しい会社」「お客さまサービスを向上しながら、持続的に発展していく健全な会社」にしていきたい、とまとめた。
■パーソナルエージェント、スマホ普及率、ドコモのCMについて
吉澤氏は質疑応答、および囲み取材で記者団の質問に回答している。
--- パーソナルエージェントは、いつまでに実現するのか。協業になりそうか。ドコモの強みはどこにあると考えているか。
吉澤氏:何をもって完成とするかは難しいところ。2020年に向けて、自動運転なども議論が進んでいる。これもAIを使っている。そういった意味では、2020年はひとつの区切り。画像認識などの技術を持っている会社さんと組んでやっていく。ドコモでは、iモードの時代から人に寄り添うエージェントサービスに注力してきた。そのようなノウハウで他社との差異化をはかっていく。
《近藤謙太郎》
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