「次はIoTで情報革命」、ソフトバンク孫氏が語る“ARM社買収の本当の狙い”
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スピーチの大半はARMの買収によるIoT事業の本格展開を宣言するための時間に割かれたが、最後にソフトバンクのロボット「ペッパー」についても触れられた。孫氏は「ペッパーが他のロボットと大きく違うのは“感情”を持っていること」としながら、その原理は人間が脳内でドーパミン、ノルアドレナリン、セロトニンの3大脳内ホルモンを分泌させることで感情を生む原理をエミュレーションした「感情AI」がペッパーに組み込まれているからだと述べた。これと同じアルゴリズムを、今後は自動車メーカーの本田技研工業と組んで車に乗せていくための共同研究が始まることが、本日のイベントで発表された。孫氏による「ホンダの車にAI(愛)が入る」という紹介を受けて、壇上に本田技術研究所 代表取締役社長 社長執行役員の松本宜之氏が招かれた。
松本氏は「今から約1年前に“感情AI”という言葉を孫氏から聞いて、開発をスタートさせた」と振り返る。同社が人工知能に乗り出す背景には、創業者から受け継ぐ「人の役に立つ、生活を豊かにして質を高めるものをつくる」という意志があると説明した。
ホンダでは1997年に世界で初めてインターネットに接続できるカーナビを開発。地図情報などを通信によりアップデートで対応したり、PCや携帯電話との連携も可能にしたコネクテッドデバイスとして注目を集めた。またユーザーを巻き込んでドライブ情報やナビサービスのアイデアをオンライン上でシェアする、クラウドスタイルの先駆け的なサービスも2000年代にスタートしている。そのなかで、1台ずつ車の走行データを集めてビッグデータとして活かす「フローティングカー」と呼ぶ技術を、同社ではいち早く製品に実装してきた。これは後に路面凍結などの情報をリアルタイムにドライバーにシェアして安全走行をサポートしたり、大規模自然災害発生時の安全情報の提供にも役立ってきたと松本氏は振り返る。
ホンダとソフトバンクの協業についても、ナビゲーションシステムに組み込む通信機器まわりで多くの実績を積み重ねてきた。今後は人工知能の大幅な進化により、共同研究開発は次の段階に突入したと松本氏は語る。両社は感情AIとモビリティ技術の融合に向けた共同研究を加速させる。まずは今年の9月を目標に、東京都内の新施設、赤坂Bizタワーに新拠点となる「HondaノベーションラボTokyo」をオープンし、国内外から優秀な人材を集めて研究の第一歩を踏み出す。松本氏はその研究の先には車やバイクに止まらず、航空機やロボティクスまでホンダが取り組む様々な製品に感情AIを先行的に組み込みながら、人々に豊かさを提供するものづくりをリードしていきたいと意気込みを語った。
《山本 敦》
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