物販、歌詞機能、アーティスト発掘……。Spotifyが日本で勝つための秘策とは?本社キーパーソン単独インタビュー
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Spotifyのユニークなサービスに「物販連携」がある。これは一体どのようなものなのだろうか。
「Spotifyが音楽文化の発展に貢献したいという強い思いから実装した機能です。例えばあるアーティストのページに試聴できる楽曲が並ぶだけでなく、チケットが予約・購入できたり、オフィシャルグッズを買って様々な音楽体験が広げられるようなイメージです。それぞれのエキスパートであるパートナー企業と組んで、一部地域で先行してこれを実現しています。物販サービスからSpotifyが得る収益はありません。何より音楽文化の発展に寄与するというSpotifyの考え方から、パートナーの方々にSpotifyに参加していただき、何より音楽ファンとアーティストをつなぐ架け橋になりたいと考えているからです」(ブロム氏)
日本でも一部物販が利用できるようになるという。例えばベビーメタルのページでは、アナログレコードの購入ができるサービスがあると野本氏が紹介してくれた。今後もさまざまなアーティストが参加するようだ。
「これは海外での事例ですが、どんなアーティストにも“スーパ・ファン”と呼ぶべき熱心な方々がいます。Spotifyをご利用いただいているスーパ・ファンからの熱いリクエストを受けて、あるアーティストのライブと組んで、Spotifyユーザー専用の先行チケット販売を実施したこともあります。このサービスが好評を得て、この年末にはいわゆる“ガブリ寄り”のベストシートを先行予約できるプレミアムサービスをSpotifyで実施してみたいと計画しています。同様の仕掛けを日本でも実現できるといいですね」(ブロム氏)
本日の記者会見では、「Spotifyを通じて、日本のアーティストや音楽文化を世界に向けて発信する役割をSpotifyが担いたい」という言葉を、CEOであるダニエル・エク氏や、スポティファイジャパンの社長である玉木一郎氏などのキーパーソンが繰り返し述べていた。日本の著名アーティストの作品を多くSpotifyに取り込み、グローバルサービスの中で海外に伝えていくことでプラットフォームとしての差別化を図るという考え方も背景にあるのだろうが、一方で日本のインディーズバンドや先端の音楽シーンを世界に発信していくため、Spotifyが独自にアーティストをサポートしていく仕組みも用意されるのだろうか。ブロム氏に訊ねた。
「もちろんです。国際的にコンテンツを展開できる権利を私たちに預けてくれれば、アーティストの支援は可能です。私たちの役割の一つに、日本のミュージックシーンを広く世界に発信していくことがあると考えています。日本のインディーズアーティストの楽曲も世界に向けて紹介していきたいと思っています。自薦による応募もウェルカムだし、良い作品は積極的にプラットフォームに乗せていきたいです。Spotifyが窓口となって受け付けます」(ブロム氏)
「現在Spotifyの中で公開している『Tokyo Rising』というプレイリストには、日本の若く有望なインディーズバンドの作品も含まれています。スターの原石、隠れた名曲を日本のキュレーターが見つけてSotifyにアップしていくということにも力を入れています」(野本氏)
《山本 敦》
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