パナソニック、京都伝統工芸とコラボ!家電の新たなカタチを提示 | RBB TODAY

パナソニック、京都伝統工芸とコラボ!家電の新たなカタチを提示

IT・デジタル その他
パナソニック、京都伝統工芸とコラボ!家電の新たなカタチを提示
パナソニック、京都伝統工芸とコラボ!家電の新たなカタチを提示 全 15 枚
拡大写真
 パナソニックのアプライアンス社デザインセンターは10月28日~31日、京都市内の京都もやし町家にて、京都の伝統工芸の後継者によるユニット「GO ON」(ゴーオン)とともに、家電と伝統工芸の融合を図った家電製品のプロトタイプを展示会を行った。

 「GO ON」は、西陣織「細尾」の細尾真孝氏、茶陶「朝日焼」の松林豊斎氏、竹工芸「公長齋小菅」の小菅達之氏、茶筒「開化堂」の八木隆裕氏、京指物「中川木工芸」の中川周士氏、京金網「金網つじ」の辻徹氏の伝統工芸の後継者6名からなるユニットで、2012年に結成された。

 両者による取り組みは、プロジェクト「Kyoto KADEN Lab.」(京都家電ラボ)として2015年11月から開始。パナソニックのアプライアンス社デザインセンターで所長を務める中野二三康氏は、「2018年に創業100周年を迎えるにあたって、日本のメーカーであるパナソニックのデザインの強みをもう一度見直し勉強していきたいと考え、そのためには、文化力やものづくりの感性に対する細かいところが必要だと思っていました。そんなときにちょうど『GO ON』さんとの出会いがあり、ぜひ一緒にやってみようということになりました。それに彼らは、伝統工芸の後継者でありながらも、『時代のなかで自分たちはどうなんだ』と常に見直す活動をしてきている。だから、我々のことも受けていてくれるのではないかと思ったし、一緒におもしろいことができるのではないか」と説明している。

 今回の展示会では、パナソニックとGO ONとのコラボによって10つのコンセプトモデルを披露した。日本最古の手作り茶筒の老舗である「開化堂」は、従来の茶筒をそのまま活用したワイヤレススピーカー「響筒」を制作。蓋の開閉に合わせて、電源のON・OFFを切り替えることができるというもの。また、1898年創業の「公長齋小菅」では、竹を編んだなかにLED照明を入れ、やわらかな明かりを表現した「竹コロ」「月灯」、そして京指物「中川木工芸」ではIHの非接触給電を生かして水を冷やす木桶「水甬」などを展示していた。

 今回展示された10製品は、以下の通り。
・銀釉:茶陶「朝日焼」
・響筒:茶筒「開化堂」
・竹コロ:竹工芸「公長齋小菅」
・月灯:竹工芸「公長齋小菅」
・水甬:京指物「中川木工芸」
・網香炉:京金網「金網つじ」
・カンナ屑ノ灯:京指物「中川木工芸」
・織ノ響:西陣織「細尾
・銀砂ノ酒器:京指物「中川木工芸」
・燗酒器:京指物「中川木工芸」

 伝統工芸とパナソニックのプロダクトに対するノウハウとを掛け合わせ、五感を刺激する新たな家電のあり方を提示することが今回の大きな狙いだという。パナソニックの中野氏は、これについて、「もっとクリエイターや伝統工芸といった壁を越えて、あえて商品化をゴールにするのではなく、次に期待を持てるようなプロトタイプを作ろうと。『GO ON』さんは、何百年と続いている伝統工芸の技術を持ち、非常に緻密で美しいものづくりをする方たちです。彼らの根っこにある繊細さ、こだわり、丁寧さといった、そういう感性を勉強させてもらっている。(今回のプロトタイプは)すでに、実際に我々のパートナーなどにさまざまな方に見てもらったが、非常に反応が良い」と話し、コラボレーションの手応えを感じているという。

 今後は、東京・神宮外苑で11月7日まで開催されている「TOKYO DESIGN WEEK 2016」にも一部製品を出展するほか、「日本メーカーとしては、ものづくりの丁寧さや文化力を、海外に対しての一つのメッセージとして発信してきたい」(中野氏)とし、海外の国際展示会などへの進出も視野に入れている。

協力:パナソニック株式会社 アプライアンス社デザインセンター、GO ON

《RBB TODAY》

特集

【注目記事】
【注目の記事】[PR]

この記事の写真

/

関連ニュース