スマートサーブで映像流出対策/我が家を少しだけIoT化してみた【003】 | RBB TODAY

スマートサーブで映像流出対策/我が家を少しだけIoT化してみた【003】

IT・デジタル セキュリティ
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「スマートサーブ」に申し込んで自宅に届いた主な機器一式。基本的にサービスアダプターと電源ケーブル、LANケーブルさえあれば、悩まずに設置することができる(撮影:防犯システム取材班)
「スマートサーブ」に申し込んで自宅に届いた主な機器一式。基本的にサービスアダプターと電源ケーブル、LANケーブルさえあれば、悩まずに設置することができる(撮影:防犯システム取材班) 全 8 枚
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 これまで多種多様な監視カメラを取材してきた筆者が、自腹かつ自力で監視カメラを設置した顛末を「我が家を少しだけIoT化してみた」と題して、連載形式でご紹介。

 今回は第3弾。前回は、カメラの設置に関する顛末をご紹介してきたが、今回は自宅にネットワークカメラを設置した際に、準備しておきたいセキュリティについてまとめていく。

●パーソナル映像だからこそ守りたい

 自宅にネットワークカメラを設置することで、離れた場所からでも自宅の様子を確認できるのは、大きな安心となる。

 しかし、自宅というパーソナルなスペースの映像がインターネットを介して見られることには、幾ばくかの不安も出てくる。

 もっとも怖いのが、誰かにハッキングされて、カメラ映像を盗み見られて、留守を確認されて、空き巣被害などに遭わないのか?という不安だ。

 ちなみにArloのアプリは、基本的に起動時に認証が行われるので、仮にスマートフォンを紛失したとしても、映像流出のリスクは低減されている。筆者の場合は、スマートフォン自体が指紋認証に対応した端末なので、Arloのアプリの認証もパスワードか指紋で行う設定にしている。それに加えて、端末にもロックをかけているので、2重のセキュリティをかけている格好だ。

 ただし、上記のセキュリティは、端末の紛失や盗難といった物理的なトラブルに遭った時の対策となる。より安心度を高めたいなら、インターネット自体の安全性も担保したいところだ。

 そこで思い浮かんだのが、ニフティのスマートサーブだ。昨今危惧されている、ネットワークカメラの第三者からの覗き見を防げるということで、かつて取材させてもらったサービスである。

 ルーターとスマートサーブのサービスアダプターを接続し、そのサービスアダプターにArloのベースステーションを接続すれば、Arloの映像をスマートフォンなど外部から見る際の通信は、VPN(仮想の「専用ネットワーク)で行われることになる。

スマートサーブの概念図。ブロードバンドルーターに接続したサービスアダプターの配下にある機器と外出先と家を結ぶ通信の安全を担保するサービスとなる(画像は公式Webサイトより)

 ちなみにポイントなのは、自宅のネット回線のプロバイダーがニフティでなくても利用できる点。また、月額300円(税別)で安心の担保が得られるなら、受容できる金額となる。ただし、初期費用が5,000円(税別)かかるのは、少々重い負担だ。

●接続はとっても簡単

 サービスの申し込みに関しては、スマートサーブのWebサイトから、「申し込み」タブをクリック。筆者の場合は、@nifty会員ではなかったので、「スマートサーブを申し込む まだ@nifty会員でない方」を選択して申し込んだ。

 数日後、自宅にスマートサーブのサービスアダプターが届いたが、接続は前述した通り、いたって簡単。ものの5分ほどで完了した。

設置完了。Arloのベースステーションと接続されたLANケーブルは「スマートサーブ」のサービスアダプターに繋いでいる(撮影:防犯システム取材班)

 正しく接続ができているかどうかは、サービスアダプター本体のLEDランプの点灯状態が、取扱説明書に記載されている状態と同じであれば問題なしとなる。

正しく接続されたかどうかは、サービスアダプターの表示ランプの点灯状態が説明書と一致しているかを確認するだけでOK(撮影:防犯システム取材班)

●身に覚えがない接続を見える化!

 スマートサーブの安全面でのメリットは、接続されている機器を管理画面から可視化できる点にあり、ここで身に覚えがないIPアドレスとMACアドレスを発見することができる点。その場合、勝手にWi-Fiに繋がれている可能性があるため、Wi-Fiのパスワードを変更することで対応できる。

ブラウザ上からログインできる「スマートサーブ」の管理画面。接続機器一覧からは不正な接続がないかを確認することができる(撮影:防犯システム取材班)

 各接続機器に関しては、ユーザーが任意のメモを登録することができるので、IPアドレスやMACアドレスだけだと分かりにくい機器にも「自宅PC」とか、「監視カメラ1」といった形で登録しておけば、どれが身に覚えのない機器なのかが一目瞭然となる。

 何気なくネットを利用していると、そうしたことにはなかなか気付きにくいが、スマートサーブであれば、随時そうした不審な接続の有無を確認することができるワケだ。

 さらにネットワークに関する一定の知識があれば、一般的なVPNとして活用することでき、自宅のパソコンに外出先から安全にアクセスするといった便利な使い方もできる(本来はこっちがユーザーのメインニーズ!?)。

●外出先からのカメラへの接続が安全に!

 そして自宅で監視カメラを運用する上での最大のメリットとなるのが、スマートフォンなどで外部から監視カメラにアクセスしたい場合の通信がVPNを介した接続で行える点。

 監視カメラの遠隔アクセスを行う設定にする場合、不適切なポート開放設定をしてしまったり、UPnP(Universal Plug and Play)の不用意な有効化をしてしまうリスクがあるが、スマートサーブなら、スマホなどの端末が宅内のLANに接続したのと同等の状態になり、無用な心配をせずに済むわけだ。

ネットワークカメラを遠隔視聴する場合に想定されるリスクのイメージ(図版:防犯システム取材班)

 また、より安全性を強化したい場合は、「常時安全セキュリティ24プラス」(月額200円税抜)を加えることで、クライアントソフトにより不正侵入対策やランサムウェアなどの脅威から端末を守ってもらえるので、スマートサーブを組み合わせることで、通信と端末の双方の安全をオールインワンで守ってくれる。

 ちなみにスマートサーブ単独利用の場合だと、スマートサーブの配下のパソコンなどから能動的にインターネット接続する場合は、VPNを介した通信にはならないが、「常時安全セキュリティ24プラス」に入ると、セキュリティセンターを介して通信を行うため、センター側でウイルススキャンなどをしてくれるので、安心度はより高まる形となる。

 どうせなら「常時安全セキュリティ24プラス」まで入った方が安心かなと思うが、現在自宅でネット接続しているのは、カメラくらいなので、今後、パソコンの購入など、インターネット接続する機器が増えてから改めて検討しようと思っている。

 次回は、27日に最終回として、自宅に監視カメラを設置することについて気付いたことをまとめていこう。

《防犯システム取材班/小菅篤》

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