そもそも母マリに洗脳騒動が降りかかったのは、夫・西郷輝彦と離婚後、家族を支えるためにキャバレー回りをしているときだった。マリは、知人から厄払いをしてくれる人がいると紹介されたという。
このあとマリは何とKの信者になり、同じく信者だという女性Aの家族とともに、毎日修行に出向くように。拝み屋の家賃や生活費もなぜか洗脳されたマリが負担していた。これに関してえみりは、「私は歌っている母親が大好きで尊敬していたので、なんてそれを捨ててそっちに行くんだろう?」と疑問を持ったと語り、「いろいろやりだしたころから『ヤバイな』」と危惧したという。この後Kは失踪するも、今度は弟子だったAからお金をむしりとられるように。
借金返済に困ったマリは、ついに拝み屋Aの提案でヘアヌード写真集の出版を画策。だが撮影当日、えみりは「絶対的に嫌だったから止めた」と語った。それでも仕事だからと送り出したえみりだったが、「素敵なママを撮ってくれればという思いもあったものの、お金のためっていうのが引っ掛かる」とわだかまりを抱いていたという。
中学生当時、髪が長かったというえみりは、母がドライヤーで乾かしてくれたと明かし、その時が唯一喋れる時間だったとか。そして、その時だけ普通のお母さんになる瞬間で、「もうあとはお母さんじゃない。辺見マリさんではなかった」と語っていた。
この洗脳騒動は13年続き、5億円が奪われたという。家族を守るはずに始めたものが、結果、家族を壊すことになってしまった。