同番組では、最新のAI技術によって、今年、没後30年を迎える美空ひばりさんを現代に蘇らせる試みに挑戦。生前最後の曲「川の流れのように」を手掛けた秋元氏と、ひばりさんに憧れ歌い継いでいる天童がプロデュースに協力した“AIひばり”のための新曲「あれから」も披露される。
天童も「本当に先ほどひばりさんが目の前に現れたときは」と語り始め、「目と目が合って、ひばりさんが本当にいらっしゃるのだという、……涙が先に出てきたことは私は初めてです」と感無量の様子。
NHKやレコード会社に残る膨大な音源や映像をもとに実現された今回の試みを経て、今後、どのようなことが起こると思うかを質問されると、秋元氏は、「“あの人に蘇ってほしい”、“あの人にこういう形で再会したい”という色んな思いがあると思うのですが」としたうえで、「一番難しいのはそれをそのままやってよいものなのか。つまり、故人の意志というものはどこにあるのだろうか……ということを考えてしまうのです」と言葉に。「AIによる復活はすごく多くなると思うのですが、そこには、故人の想いや感情が必要になるのではないかな」などと続けた。
秋元氏は、「『あれから』という詞を書かせて頂いたのは、“あれから30年経ったけど、私の分まで頑張って”という思いをひばりさんだったら分かってくださるかなと思ったので」と告げ、「初めて、僕が『川の流れのように』を含めたアルバムをプロデュースしたとき、お会いしたときに、『何で20代の若造で駆け出しの作詞家、プロデューサーにやらせようと思ったのか』(と思いました)。それは“あなたが失敗しようが、何をやろうが、美空ひばりは何でもない、何も変わらない。だから思う存分やりなさい”くらいの感じだったのですね。ですから、たぶん、天国のひばりさんも今回のAIプロジェクトを“面白いことをやるのね”という感じで受け止めて下さったのではないかなと勝手に思っているのですが」など、胸の内をコメントした。