キンコン西野、パリ・エッフェル塔で日本人アーティスト初の個展
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エッフェル塔にて個展を開催するのは、日本人アーティスト初の快挙。光る絵本展は、ジークレーという最新の版画技術で印刷されたアクリル板の裏側からLEDライトで照射し、「電源さえあれば世界中どこでも」屋内外で開催可能なエキスポ。塔内1階(日本式2階)のガラスで覆われたサロン内に、『えんとつ町のプペル』『チックタック 約束の時計台』2冊の絵本の挿絵全82枚が展示された。
会期中はARとVRのコーナーも設置され、イーゼルに立て掛けられた白黒の下書き画の前でタブレットを操作し、着色されていく過程を見せたり、イヤホン付きのVRにより「プペル」の世界がで広がるなど、小さな子供達や家族連れが楽しめる仕掛けも用意された。また、これまでに西野が出版したすべての絵本の各国語版を陳列した読書コーナーもあり、来廊した西野にサインを来場者で賑わった。日本人アーティストとして初の個展には、2日間で6千人を超える来場者が訪れた。
西野は今回の個展について「こういう場所でやる良さは、自分の作品にもともと興味のない人も来られること。ファンの人だけが来るわけじゃないので、反応がフラットで興味のない人は素通りすることもあるし、そこが良いと思うんです」とコメント。絵本の展示もあったが、絵本を通じて世界に向けて伝えたいメッセージについて聞かれると、「作品ごとにメッセージは異なるんですが、『プペル』だったら煙だらけの空がない町で、誰も空の上を見上げることをしない。そこで主人公の2人だけは、煙の向こうに何かあるんじゃないか、と上を見上げて周りから攻撃される、というのが現実社会の縮図で、『夢を語れば笑われて、行動すれば叩かれる。でもやっぱり、見上げないことには何も始まらないから、上を見てみよう』ということですね」と語った。
さらに、今後の動きについても注目されるが、これについては「まずはコロンビアでやろう、という話があります。いろんな国で絵本を出しているんですが、特にコロンビアでとても反応が良いので、前にも出版記念のトークショーに行ったら喜んでもらえたので、個展も開催しようと計画しています。それともう一つは、フィリピンのスラム街の支援をずっと続けているので、そこにも個展の企画を持っていけるといいですね。スラム街にエンターテイメントを持っていけたら楽しいなと思っています」と意気込んだ。
《KT》
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