55歳で夫を亡くした後、息子のすすめで小説講座に通い始め、主婦業の傍ら同作を執筆、63歳の新人としてスポットを浴びた若竹。同作は、日本のみならず、いまや韓国、中国といったアジア圏をはじめ、ヨーロッパでも翻訳版の刊行が進むなど、世界的にも大きな共感と注目を集めている。
メガホンを取るのは、日本を代表する映画監督のひとり、沖田修一監督。原作に惚れ込んだ沖田監督が、自身で脚本も執筆した。さらに、現在の桃子さん(75歳)を演じるのは、15年ぶりの主演作となる田中裕子。また、蒼井優が“娘の時代”“妻の時代”(20~34歳)の桃子さんに決定した。田中と蒼井は今回が初共演。
主演が決まった田中は「私も日々朽ちていくのでありますが、この歳になってこの作品に会えて、沖田監督にお会いできて、嬉しいです」と喜び。ほか、「監督の撮影中の一喜一憂される姿が目に焼き付いています。私のこれからの日々に監督のあの姿を思い出 してニヤニヤできる事が、私にとっての小さな春になりそうです」と、撮影中の様子などを語っている。
一方の蒼井は「桃子さんの今に想いを馳せたり、娘、直美の言動に自分を重ね反省したりしながら撮影を進めていました」と語り、「1人の人生にスポットをあてた作品でありながら、壮大で奥行きのある、ユーモア溢れた作品になっていると思います。オファーをいただいた時から、早くこの作品を観たくてたまりません。田中裕子さんとご一緒させていただ くことも夢でしたので、世界中に自慢したいくらい幸せです」とコメントを寄せた。
映画『おらおらでひとりいぐも』は、2020年公開予定となっている。