まるで趣味部屋!変わるトランクルーム利用の実態とは!? | RBB TODAY

まるで趣味部屋!変わるトランクルーム利用の実態とは!?

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rossoさんトランクルーム
rossoさんトランクルーム 全 14 枚
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トランクルームの使い方に変化!?


 10月9日が「トランクルームの日」と呼ばれているのはご存じだろうか。トランク(10 9)の語呂合わせから制定されたものだが、2日には一般社団法人日本セルフストレージ協会主催でトランクルームの日制定式を開催。同日、「第1回全国収納写真コンテスト結果発表会」も行われた。

 今回同協会がこだわりをもったトランクルームの使い方や使い勝手の良い収納方法などの写真を募集した結果、実に合計983作品もの応募が集まった。それらを見ていて感じたのは、従来のトランクルーム利用とは意識が変わってきているという実態だ。ただの物置使いに留まらず、趣向を凝らした趣味部屋として活用する人が増えている。アイディアは、収納のプロもうなる機能的な使い方から、夢がたくさん詰まったまるで秘密基地のような使い方まで、自分だけの特別空間を楽しんでいるかのようだ。一体どんな魅力があり、どんな活用方法があるのか、トランクルームの使い方の盲点を突いた強者の活用例を紹介する。

トランクルームの日制定式(撮影:渡邉)


 審査員には協会関係者及び、整理収納サービスを軸に「お片付けコンシェルジュ」として家庭やオフィスの整理収納サービスを行うインブルーム株式会社が加わり、厳正なる審査のもと行われた。選ばれた作品はマネしたくなるような素晴らしい使い道が多く来場者をうならせた。

第1回全国収納写真コンテスト結果発表会(撮影:渡邉)



トランクルームの新たな活用例!スゴ技を持った受賞者をピックアップ。


 今回、法人でのオフィス用品収納としての利用や、個人での趣味部屋としてなど、様々な収納アイディアが受賞したが、その中でも特に印象的だったのが趣味のバイク収納部屋として活用しているrossoさん(応募ネーム)の作品だ。


図面を引いて本格的な趣味部屋へ変身(一般部門準グランプリ DIYのプロフェッショナル賞 rossoさん)

 バイクが趣味であるrossoさん(応募ネーム)は、新たにバイクを購入したことをきっかけに、自宅から徒歩1分の場所にあるトランクルームに目を付け「これだ!」と思ったという。もともと設計の仕事に就いていることもあり、綿密に設計図面を引き、特別なバイク置き場を完成させた。

バイク置き場のトランクルーム


「空間を有効にどう活かすか?図面を描いたことで、無駄なくスペースを利用できるようになった」と語る。トランクルーム収納の魅力は「綺麗な見せ方が重要。自分の世界をどう活かすかを考えて、色んなアイディアをつくっていくこと。飾り物をこだわったりとか……それがおもしろい」。また、「与えられた空間・スペースを自分の考え方でどう活かしていくかが重要。無駄にしない、取り付け方法や空間をはじめからちゃんと考えることで失敗をしない。行き当たりばったりでは、多分ごちゃごちゃになるのでは」と、単なる収納場所にせず計画を練ることの重要性もあげた。

rossoさん(応募ネーム)のトランクルームの図面


荷物収納前のトランクルーム


具体的なこだわりポイントは、トランクルーム本体を傷めないためにどうするか、重量の重いバイクを乗せても大丈夫なよう厚手のゴム製のマットを使用。壁を傷付けないよう、やわらかさのある2×4を使用して棚を取り付けたりした。そして、バイクを出し入れする際の段差をなくし、危険のないようにするアイディアも盛り込んだ点もポイントだ。

荷物を収納したトランクルーム


因みにバイクの後ろの収納棚は、キャンプ道具やバイクの付属アイテムを収納しているとのこと。グローブも夏用冬用、ジャケットも数着、ヘルメットなど……バイク乗りのこだわりの付属アイテムが多くても安心して収納できる。電気は引かれていないため、充電型のLEDのライトを自分で取り付けて対応している。これだけのことをやって費用は8万円ほどで完成させたというから驚きだ。「趣味の世界をつくり出す。自分でいかに作っていくか」「費用はかけるほど良くなるが、なるべくローコストでできるように仕上げた」とrossoさん(応募ネーム)はコメントした。そして、「まだまだ自分のしたいことはできる。フル活用に至っていない。まだ空間があるので、可能性を探っていきたい」と今後の展望に関しても語ってくれた。収納する場ではなく、趣味の部屋を1つ外に設けているといった方がしっくりくるのは筆者だけではないだろう。表彰式では、「図面を見るとプロでレベルが高い。有効スペースを上手に使っている。木材が2×4に合わせて作られていているのもポイント」と高い評価を受けたトランクルームであった。


100均アイテム使用で壁収納を実現(一般部門特別賞 壁面活用が凄いで賞 もずくさん)

 もずくさん(応募ネーム)は趣味のロードバイクを収納するための秘密基地を作った。壁が金属なので、磁石等を用いて壁収納を活用することで、すっきりさせている。アイテムは100円均一で買える網とマグネットを使用し、コストを抑えたテクニックで完成。初心者でも手軽にすぐに試せる収納アイディアだ。


壁収納があるトランクルームにロードバイクも収納



まるで図書館!?アイディア満載の本収納(一般部門特別賞 充実のマイライブラリーで賞 マーヴェリックさん)

 洋書を4000冊近く保有するマーヴェリックさん(応募ネーム)のトランクルームは、見事な本棚収納と化している。重たい本の収納には、持ち運びが容易で現地でも組み立てやすく重さに耐えられるメタルラックを採用した。また、本を探しやすいようにと、ラックにアルファベット札を割り当て、温度計や湿度計を配備して記録している点は、趣味の本への愛も感じる。スペースを最大限有効活用するために、何パターンか設計図を描いて完成させたそうだ。

トランクルーム内の本棚



電気工事業者の安心安全の収納術(一般部門準グランプリ 理想的なバックヤード賞 ムライさん)

 電気工事を行なっている会社のムライさん(応募ネーム)のトランクルームは、多種多様な多くの工具などを取り出しやすいよう、棚を組むなどしてスペースに無駄なく収納し、通路以外の空間をフル活用している。コンテナの高さも利用して上には脚立を収納。中央に通り道を設けることで荷物の出し入れもスムーズであり、安心安全に使用できる。棚だけでなく箱や引き出し類も利用して、荷物の場所も分かりやすい工夫も好印象だ。

中央に通路があるトランクルーム


トランクルーム内の壁収納



複数人で使用しやすい、まるでオフィス(一般部門グランプリ 収納も見た目も美しいで賞 新潟西きらりんさん)

 災害ボランティアセンターを運用する会社の新潟西きらりんさん(応募ネーム)のトランクルームは、緊急時、夜間も備品搬出することも見据え、支え棒にランプをぶら下げてある。同じサイズの折り畳み式コンテナボックス(青・赤)を備えることで、荷物を入れたときに重ねられるようにし、右側下部は棚板を1つはずし、車いすの前方部分を収納している。また、スチール棚を5つ入れ、隣同士の棚をボルトで止め、それぞれの棚の天井同士を「天つなぎ」、耐震性も高めている。複数人のスタッフが出入りしても使いやすく、安全性の高い収納工夫が散りばめられ、とても8畳倉庫には見えない内容だ。

車いすなどを収納しているトランクルーム


トランクルーム内に設置してあるランプ



見延選手も愛用するトランクルームはフェンシングLabとして

 表彰式では特別ゲストとしてフェンシングエペ日本代表 見延和靖選手のトランクルーム利用も紹介された。見延選手は、2018年よりトランクルームをフェンシングLabとして活用している。道具が多いフェンシングの収納として活用することで、自宅の部屋に空間が生まれるだけでなく、生活と競技をしっかり分けONとOFFのメリハリをつけることができるようになった。見延選手は、「これまで以上にフェンシングに没頭できる環境を整えることができた」と話した。世界一になった時に使用したボロボロになった想い出のマスクは捨てるに捨てれられず置き場所にも困るものの一つであったが、大切に保管することが叶ったという。

見延選手のトランクルーム紹介の写真(撮影:渡邉)


見延選手のトランクルーム紹介の写真(撮影:渡邉)


また、試合前には、このトランクルームのフェンシングLabを起点に、使用する道具をまとめ、気持ちを新たに海外へ出ていくことがルーティーンとなっている。「今後もフェンシングLabをさらにグレードアップさせ、フェンシングを充実させていきたい」と、このトランクルームが選手生活に欠かせない重要な場所になっていることを紹介した。

いかがだろうか。これまでのトランクルームのイメージとはかけ離れた世界が存在していたのではないだろうか?物置利用はもちろんではあるが、限られた空間をいかに有効的に使うか。アイディアを詰め込み、それぞれのオリジナリティ溢れた個室空間がそこにはあった。プロも唸る収納術で、かさ張る機材や道具を上手に収納し、取り出したい時にいつでも取り出せる場所として、便利で効率の良い空間にするもよし。多種多様な趣味に合わせ、自分だけの特別な趣味部屋として作り込むもよし。新たな使い道があることがより多くの人に広まれば、トランクルームの可能性は益々広がりを見せ、さらに面白いアイディアが溢れるだろう。

協会では次のように話している。「今回開催した第1回全国収納写真コンテストには多くのトランクルームユーザーからご応募頂きました。私たちの想像以上に多くのお客様が、ラックやグッズを活用し、自宅のクローゼットのような使い方や自分専用の趣味部屋のようなかなり凝った使い方をしてしていました。住宅床面積が狭い日本において、自宅以外の場所にまるで自宅の1部屋のように使えるスペースがあることは、生活の自由度が抜群に高まります。つまりトランクルームの存在が、お客様の生活をより豊かなものにするのです。今後は毎年トランクルームの日にイベントを行う予定です。記念日を活用して当協会が世の中と大きく繋がることで、トランクルームという商品がいかにお客様の暮らしを変えていきたいと考えております」。


一般社団法人 日本セルフストレージ協会/JSSA

《渡邉香織》

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