Netflix世界ランク2位に!韓ドラ『イルタ・スキャンダル』の勢いが止まらない | RBB TODAY

Netflix世界ランク2位に!韓ドラ『イルタ・スキャンダル』の勢いが止まらない

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チヨル(チョン・ギョンホ) ※Netflixシリーズ「イルタ・スキャンダル ~恋は特訓コースで~」独占配信中
チヨル(チョン・ギョンホ) ※Netflixシリーズ「イルタ・スキャンダル ~恋は特訓コースで~」独占配信中 全 3 枚
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 ラブストーリーの醍醐味の一つが、主人公たちの心境を追ってその世界観に没入したところで、恋愛成就を見届けられること。先週末配信された韓国ドラマ『イルタ・スキャンダル』(Netflixで独占配信中)の9話・10話は、まさにその直前まで辿り着いたところだ。(以下、ネタバレあり)

自分の気持ちに素直になったチヨル「答えを間違ったのは俺だから」と自制を試みる



 9話、チヨル(チョン・ギョンホ)がヘイ(ノ・ユンソ)に無償で家庭教師をしていたことが腑に落ちず、ヘンソン(チョン・ドヨン)がチヨルを誘惑したのではないかと疑うスヒ(キム・ソニョン)。コネを駆使してまでチヨルのマンションの防犯カメラを確認して疑惑を高めると、入試情報交換サイトSKYママにその件を投稿する。表向き、ヘンソンは海外在住の夫がいる既婚者という設定で通しているため、不倫騒ぎの“イルタ・スキャンダル”として大炎上してしまう。


ヘンソン(チョン・ドヨン)


 当然、バッシングの矛先はヘンソンへ。総菜店からは客足が遠のき、人気ライブ配信者による突撃でジェウ(オ・ウィシク)はストレス性パニック発作を起こして入院。心配して病院へと駆けつけたチヨルは、改めて自身のヘンソンへの気持ちを認め、その想いを断ち切ろうと家庭教師を辞めることに。しかし、公の場でヘンソンが攻撃対象になり、またそこにヘンソンが居合わせたことから、公開告白に至る。

 10話、チヨルの発言に驚いたヘンソンは彼を呼び出すが、「好きです」「ダメだとわかっているから終わりにする」と言われ、呆然とする。翌日、“禁じられた恋に燃える数学講師”として悪名高くなったチヨルは自粛処分に。偶然出くわした旧友ジョンニョル(キム・ダヒン)と深酒すると、ヘンソンとのキスを夢にまで見てしまい、気持ちを清算するため雲隠れしてしまう。そんなチヨルの行方を探し、チ室長(シン・ジェハ)が総菜店を訪ねた後、ピンときたヘンソンはキャンプ場へ行き、チヨルを発見する。

 落ち着き払った様子のチヨルは、最後の晩餐としてドジョウ汁を選び、「もう心の整理がついた」とヘンソンに告げる。二人は「お元気で」と大人な対応で別れるが、ヘンソンはチヨルが去った瞬間、彼を好きだったことに気づき、ヨンジェ(イ・ボンリョン)の肩を借りて泣き崩れる。しかし、ラスト。チヨルとヘンソンの動向をずっと見守り心を痛めていたヘイが、二人の関係はスキャンダルではなくロマンスであると公言。次回予告では、晴れて恋人同士になったであろう二人の姿が映し出されていた。


ヘイ(ノ・ユンソ)


 被害者と加害者から始まり、保護者と塾講師、保護者と家庭教師……と社会的な距離が縮まっていったヘンソンとチヨル。その間、窓ガラス鉄球事件、水かけ騒動、抱きつき事故、ヘイの医大対策クラス落ち、ベルトアクシデント、キャンプ交流、フットバレー手捻り、韓医デートなど、悲喜こもごもの時間を共に過ごし、心も近づいていった。正反対な二人が惹かれ合い、チヨルが全てを失うことになっても公にしたくなるほど気持ちが募っていく様子が丁寧に描かれてきたからこそ、公私共に行われた告白シーンは胸を打つものになっていたと思う。

イ・サンイが「超人気マン」として登場!カメオ出演にしては物語を大きく動かす重要な役どころ



 筆者が好んで観る英米コメディドラマには、1シーズン6話30分なんて短いものも多いので、1作品16話1時間(かそれ以上)の韓ドラの長さにはしばしば閉口してしまう。どの作品も折り返し地点まで観たところで、この後中だるみしたまま消化試合へ流れ込むパターンにならないかと不安が頭をよぎるが、『イルタ・スキャンダル』の9話・10話は、その感情を払拭させてくれた。イ・サンイのカメオ出演だ。

 2014年ミュージカル俳優としてデビューしたサンイは、2017年よりドラマ作品にも多数出演。『一度行ってきました』で一躍人気者となり、『刑務所のルールブック』『椿の花咲く頃』など話題作にコンスタントに出演してきた。2021年の『海街チャチャチャ』では、主人公を巡る三角関係におけるサブキャラクターの役どころを好演。今回の出演は、『イルタ・スキャンダル』のクリエイター2人―監督ユ・ジェウォンとは『海街チャチャチャ』にて、脚本家ヤン・ヒスンとは『一度行ってきました』にて―とそれぞれ縁があったからだろう。

 サンイが演じたのは、“イルタ・スキャンダル”に食いつく人気ライブ配信者「超人気マン」。緑色のキャップとオーバル型のサングラスを身に着け、自撮り棒片手にいち早く情報を伝えるため街を歩き回るうさんくさい人物だ。9話では、「最高のコミュ力で」調べまくって場所を突き止めたと、ヘンソンの総菜店を突撃。10話では、「雲の上から転落した今の心情を聞き、まだ例の既婚者が好きなのか探ってみます」と、チヨルの研究室のある建物へ。

 口元をドアップで映しながら言う「超人気ワールドへようこそ、んん~っ」という決め台詞や、自撮り棒を持ったままぐるぐる回転するといった配信視聴者の興味を誘う挙動、一回諦めるフリをしたのに配信を続ける無神経なところなど、妙にリアルで面白おかしい。それは共演者たちも同様だったようで、先日公開されたビハインド・ザ・シーンでは、ヘンソン役チョン・ドヨン、ヨンジェ役イ・ボンリョン、ジェウ役オ・ウィシクが、イサンの「超人気ワールドへようこそ、んん~っ」の映像を確認して思わず笑ってしまう姿が映っていた。

 ところで、チヨルを敵視していた数学講師のSKYママ投稿時のハンドル名「チヨル激うざ」と言い、「超人気マン」と言い、かなりどストレートだがプッと笑える、絶妙な名前だと思う。細かいところに、脚本家の言葉のセンスが光っていると感じた。

Netflixランキングまもなく1位獲得なるか?



 本作は、Netflixランキングを順調に上昇している。1月30日から2月5日付の世界ランキング「非英語テレビドラマ部門」は5位、日本ランキング「テレビ部門」は4位に。アジア17ヶ国(バングラデシュ、香港、インド、インドネシア、日本、マレーシア、モルディブ、オマーン、フィリピン、カタール、サウジアラビア、シンガポール、韓国[1位]、スリランカ、台湾[1位]、タイ、ベトナム[1位])にてトップ10に入っていた。

 そして、2月6日から12日付の世界ランキング「非英語テレビドラマ部門」は2位、日本ランキング「テレビ部門」は2位に。アジア20ヶ国(バーレーン、バングラデシュ、香港、インド、インドネシア、日本、クウェート、マレーシア、モルディブ、オマーン、フィリピン、カタール、サウジアラビア、シンガポール、韓国[1位]、スリランカ、台湾[1位]、タイ、アラブ首長国連邦、ベトナム[1位])でトップ10入り。

 1月30日以前は世界ランキング「非英語テレビドラマ部門」、日本ランキング「テレビ部門」、共にトップ10圏外だったことを考えると、うなぎ上りでチャートを駆け上がっていることが分かる。10話配信後、2月13日から15日は日本ランキング「テレビ部門」で常に1位をキープしており(※2月15日午前中時点)、今後、この勢いがさらに増していきそうだ。

Netflixシリーズ「イルタ・スキャンダル ~恋は特訓コースで~」独占配信中
Netflix
https://www.netflix.com

■筆者プロフィール
山根由佳
執筆・編集・校正・写真家のマネージャーなど何足もの草鞋を履くフリーライター。洋画・海外ドラマ・韓国ドラマの熱狂的ウォッチャー。観たい作品数に対して時間が圧倒的に足りないことが悩み。ホラー、コメディ、サスペンス、ヒューマンドラマが好き。

《山根由佳》

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