消耗しない転職活動……転職コンシェルジュという考え方 2ページ目 | RBB TODAY

消耗しない転職活動……転職コンシェルジュという考え方

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志太重利さん
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 相談者としては、転職サイトに登録した大勢の一人ではなく、専任の担当者がエージェントとしてついてくれている安心感・信頼感が違う。さらに、転職に成功した人のフォローも忘れない。転職後のお祝いメッセージ(社長からくるそうだ)だけでなく、転職コンシェルジュが就業後の様子を確認したり、相談に乗ることもあるという。ワークポート8年目というベテランコンシェルジュの志太重利氏(人材紹介事業部 リーダー)は、次の転職もと、一度担当した人のキャリアアップを継続して支援することもあるそうだ。

 話を聞くと、証券会社等で個人を担当するフィナンシャルアドバイザーやエージェントのような存在である。転職をキャリアアップのステップとするなら、それを戦略的に支援してくれたりもっとも条件のよい企業を探してくれる頼もしい存在がいれば、モチベーションや自信にもつながるだろう。

 とはいうものの、職業紹介事業そのもののパフォーマンスがよくなければ意味はない。ワークポートは、業界では10年以上の実績があり、とくにIT業界、ゲーム業界などエンジニアやクリエイターの求人に強いという。転職コンシェルジュには、SE経験者や業界経験者も多い。その人にあった企業やキャリアについて、豊富な求人リソースの中から最適な企業を選び出す。同社によれば相談者の平均求職期間は3か月前後だという。現職の都合で活動が停止したり、長期の相談になることもあるが、ほとんどが2か月から4か月の間に転職を成功させているという。

 前出志太氏は、45歳のエンジニアの転職を成功させたこともあるという。このときは、相談者が43歳からステップアップを支援していたが、内定をもらっても条件面が折り合わずなかなか決まらなかったという。あきらめず支援を続けたところ、希望の条件の会社がみつかり、年収ともにステップアップできたことを喜んでもらえたそうだ。

 ワークポートでは、一人のコンシェルジュが平均して60人弱を担当するという。それでも平均3か月程度でマッチングを成功させている。このスピード感の背景には、同社がこれまで培ってきた企業リソースやコンシェルジュのスキルがあるわけだが、あまり属人的なスキルや方法に頼ると、担当者によるバラつきが問題になる可能性がある。また、ある程度のスピードを達成するには、ツールやシステムによるサポートも重要となる。

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《中尾真二》

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