【木暮祐一のモバイルウォッチ】第68回「スマホは成熟市場に」…… 2014年のモバイル業界動向を振り返る
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2014年7月から、JALが国内線で航空機内Wi-Fiサービスの提供が開始された。航空機上から、まさに「エアメール」をPCやスマートフォンから送ることができるようになった。
じつは航空機上で携帯電話やインターネットの利用を可能にしようという試みは2000年代初旬から各所で検討されてきた。携帯電話に関しては、衛星通信を通じて、機内にはGSM方式の電波を出して機内ローミングという形で携帯電話を利用できるようにしようという試みが2002年頃に海外で話題になっていた。インターネット接続に関しては、2004年に米国ボーイング社の系列企業が「Connexion by Boeing」の名称で通信衛星を利用した機内インターネット接続サービスを開始している。これには、JALをはじめ世界の主要航空会社が採用し、サービス提供を行っていたが、まだこの時代はノートPCの活用が中心で、一部のビジネスマンを中心にニーズはあったものの利用が伸びず2006年にはサービスが休止された。
その後、様々な試行錯誤を経て、再び衛星通信を使うものが提供されるようになり、国際線を中心に世界の主要航空会社が2012年頃から順次導入をはじめていた。日本の航空会社も国際線を中心に導入を始めていったが、ついに2014年7月からはJALが国内線にも導入を開始。
これも、言ってみればWi-Fiを必要としているユーザー側のニーズがこの10年足らずで大きく変化した結果、ニーズにマッチしたサービスになったと言えるのではないか。2004年の時点ではまだ早すぎたのであろう。かつては一部のビジネスマンがノートPCでWi-Fiを利用する程度で、収益に見合う通信トラフィックが発生せず、黒字化できずに終わったのであろうが、その後携帯電話からスマートフォンへのシフトし、タブレットなど手軽にインターネットを利用する端末が一般のユーザーに広く普及したことで、どこでもWi-Fiを使いたいというニーズが急速に高まり、新たな機内衛星Wi-Fiサービスの商機が生まれてきたということなのだろう。
なお、こうした動きと同時に2014年9月1日から、国土交通省の航空機における電子機器の利用についての告示も緩和された。電波を発しない機器であれば離着陸時含め常に利用が可能となり、機内モードにしてあれば、滑走路への移動中や離着陸時にもスマートフォンで機外の風景を撮影できるようになった。これだけでも旅が一段と楽しくなったはず。
《RBB TODAY》
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