【新電力EXPO2015】料金だけではない消費者からみた新電力のメリット
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このようなアプローチに立てば、「エネルギーにまつわる社会問題もビジネスに転換することができる」(中村氏)とし、そのひとつが新電力サービスだという。新電力サービスによって需要家は、既存の送電インフラ(系統電力)からの電力に加え、太陽光など再生可能エネルギーも利用しやすくなる。加えて、燃料電池や蓄電池によって複数ソースの電力を効率よく安定的に利用することもできる。
需要家にこのような設備が整うと、ピーク時は蓄電池など貯めておいた電力を利用したり、別系統からの電力を使うことができる。これによって供給側は全体のピーク電力に対応する発電能力やリソースを持たずに済む。一般に平均電力消費量は、ピーク時の最大消費電力の20%程度と言われている。つまり、発電所はピーク電力に対応するため、80%もの余分な発電能力を維持しなければならない。この無駄の平準化が可能になり、供給側にもメリットがある。なお、電力供給の制御はスマートメーターや各種のセンサー網を利用し、クラウドにデータを集約して、需要予測、送電の切り替えを行う。
社会のエネルギーにおいて、多様な電源を持てるようになれば、特定エネルギーへの依存度が低くなり、災害、経済情勢、国際情勢等のリスクヘッジ、エネルギーインフラの効率化による社会コストを減らし、ひいてはCO2削減にもつながる。新しい電源リソースに関しては、技術革新を起点とした新しい市場やビジネスを創出するとも言われている。
このような制御を可能にするには、発電事業の自由化に加え、送電網にも多様なエネルギーソースからの電力をやりとりできるようにする必要がある。現在は、電力の安定供給や停電対策など品質維持の面から、新しいエネルギーリソースの送電網への接続は制限されているが、2016年にはこれも緩和される予定だ。スマートグリッドや新電力サービスによる恩恵を、全国に一般家庭でも受けられるようになると期待されている。
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