“動画配信元年”はまだこれから……HuluとdTVのキーパーソンが語る「VODの未来」
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今後はイタリアの映画監督ジュゼッペ・トルナトーレ氏のオリジナルドラマも制作を予定するなど、グローバルな試みにも力を入れていく。「今までに無かった、新しいことをやりたい。オリジナルコンテンツをつくることはdTVにとっては最低限の目標であり、そこからどんな面白いものをつくるかがポイントになる。ドラマにこだわるつもりはなく、バラエティやテレビ局との連動も視野に入れている」と村本氏は意気込む。
また「動画の尺は映画やテレビドラマと同じである必要はなく、より短いものの方が好まれるかもしれない。またインターネット動画に慣れている視聴者を飽きさせないよう、ストーリー展開のテンポやハイライトを散りばめる感覚にも、配信ならではの手法が必要になるだろう」と村本氏は続ける。一方のHuluでもバラエティ番組では動画配信とテレビ放送による連動を図ったり、DVD販売とのパッケージ展開にも力を入れてきた実績がある。
■人間によるキュレーションがVOD躍進のカギ?
動画配信サービスの場合は特に、ユーザーとコンテンツのスムーズな出会いをどのように提供できるかが成功の分かれ目であると村本氏は語る。dTVでは「ザッピングUI」と呼ばれるユーザーインターフェースを独自に作り上げ、まるでテレビのチャンネルを切り替えるような感覚で、ユーザーが見たい動画コンテンツを簡単に探して見られるような仕組みを整えた。
さらにdTVでは、ラインナップする全ての動画コンテンツ1件ごとに1,000種類のタグを“人力”で付与。ユーザーの好みにフィットするコンテンツをレコメンドする仕組みも独自に構築した。
「人間の手によるキュレーションサービスは、これから配信サービスが躍進するためにとても大事なファクター。機械によるシステムだけではユーザーの満足度を向上させることはできないし、特に日本人は“肌感覚”にこだわる方が多い。見たかったコンテンツが自然にレコメンドされ、時々自分でタイトル検索をして楽しむという使い方と、両方が便利にできるサービスをdTVは意識してきた」と村本氏は説明する。
《RBB TODAY》
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