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【特集・Netflix】第4回 東芝・レグザ開発者が語る「Netflixへの期待感」

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インタビューにこたえる、東芝ライフスタイルで“レグザ”の商品企画を担当する本村裕史氏(写真右)とVODやクラウドサービスを担当する毛塚英夫氏(写真左)
インタビューにこたえる、東芝ライフスタイルで“レグザ”の商品企画を担当する本村裕史氏(写真右)とVODやクラウドサービスを担当する毛塚英夫氏(写真左) 全 7 枚
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■テレビメーカーの開発者がNetflixに期待すること

 国内でNetflixのサービスが始まることについては、テレビメーカーの担当者も一般のユーザーと同様に期待を膨らませているようだ。本村氏は次のように語る。

「Netflixにはこれまで日本のユーザーが見てこなかったコンテンツがたくさん用意されていると言われています。また、“一気見(Binge-Watching)”と呼ばれている連続ドラマが次々と視聴したくなるインターフェースや、膨大なアーカイブから見たい動画を検索せずに出会えるレコメンド機能など、非常に特色のある視聴機能を数多く提供するとうたっています。すべての視聴者がワクワクできるサービスになるのではないでしょうか。ユーザーの中にも、これからはインターネット経由でテレビを見る時代という意識が高まるはずです。Netflixが業界全体の起爆剤となるのは間違いありません」

 日本国内では、NetflixのライバルであるdTVやHuluが先行するかたちで日本市場を開拓してきた。後発となるNetflixは先行するサービスを追いかける立場になるが、その戦略には常時関心が集まっている。東芝の担当者は、Netflixの取り組みを客観的な立場からどのように捉えているのか。

「Netflixの試みからは、日本にこれまであったような動画配信サービスと同じことをやろうという意識ではなく、新たな風を吹かそうという気概を感じます。これはテレビメーカーの視点から見ても非常に新鮮に感じられる出来事です。同社が大胆な戦略を打ってくれば、日本の視聴者に大きなインパクトを与えられるだろうとポジティブに捉えています。新しいビジネスモデルの拡大にもつながるのではないでしょうか」(本村氏)

 「一方でNetflixはフジテレビと協業したり、独自のアニメコンテンツ制作にも力を入れるなど、日本市場をかなり熱心に研究されているようにも感じます。これまでワールドワイドで展開してきた型にはめて、それを単純に各地域に下ろしていくというビジネスモデルだけではないという姿勢に、Netflixの本気度の高さが垣間見られます。テレビメーカーとしては、単にそのサービスが視聴できるというだけでなく、その映像から視聴者に感動を提供していくというところに新しい競争軸をつくっていきたいという思いがあります」(毛塚氏)

 今秋にNetflixのサービスが始まれば、Netflixをはじめとする動画配信コンテンツが「最も高画質に見られるテレビ」に対する注目も高まってくるのだろうか。4K・大画面に続くテレビの新しいトレンドが生まれることに期待を寄せたい。
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《山本 敦》

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