オムロン、独自センサー技術を活用したネットワークカメラ発売……子どもやペットの見守りに
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■オムロンのセンサー技術をBtoBからBtoCへ
オムロンではこれまでBtoB事業として、産業用のセンサーを機器メーカーに提供してきた。それが、今回なぜBtoC向けに製品を自社で発売したのか。アプリケーションオリエンティド事業部事業推進部長の細川速美氏によると、そこには2つの理由があるという。
「HVC-C2Wを発売した理由の一つがIoTへの対応です。オムロンでは将来的にIoTが一般に普及するなかで、センサーデバイスが鍵になると考えています。注目しているのが、最も情報量の多い画像センサー。しかし、現在の世の中を見渡してみても、センサーデバイスやその情報を使いこなしている一般人はほとんどいません」
オムロンでは独自の顔画像センシング「OKAO Vision」を、20年に渡って開発してきた。顔検出、顔認識、手検出、人体検出、ペット検出などで被写体を識別。さらに、性別推定、年齢推定、表情推定、顔向き推定、視線推定、目つむり推定などの画像の分析にも対応している。
これら、11種類の機能をBtoBからBtoCへと解放すること。それが今回、HVC-C2Wを製品化した目的の一つとなる。
それに加えて、今後はユーザー主導の製品開発も重要になると細川氏は話している。具体的にはオープンイノベーションの取り組みを進め、ユーザーが製品の新たな使い方を創出する。ユーザーの要望が多様化している現代において、もはやメーカー視点では、ユーザーの多彩な要望に応えられないというのがオムロンの考えだ。
「誰でも、いつでも、どこでも使いやすいセンサーを提供すること。それがセンサーメーカーとしてのオムロンの使命だと考えています。しかし、用途や環境に合わせたセッティングやチューニングを手掛けていたら、とても事業としては成立しません」
HVC-C2Wの発売に先駆けて、同社では「SENSING EGG PROJECT」を15年1月にスタート。「OKAO Vision」の顔画像センシングエンジンを搭載したネットワークセンサカメラカメラのプロトタイプを提供し、その情報を活用するようなプロトタイプのアプリを募集した。
「ハッカソンイベントなどを通じてデベロッパーから約80本のアプリが創出され、このプロジェクトに手ごたえを感じられました。エンタープライズでもさまざまな引き合いがあり、将来的には客層分析として属性や振る舞いを検出するなど、デベロッパーとタッグを組んで様々なアプリを提案できればと考えております」
《丸田》
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